旧制尋常中学校(1891年設立)以降に卒業した文化勲章受章者は、民俗学の柳田国男、地質学の矢部長克、建築学者で東大総長の内田祥三、歌人・精神科医の斎藤茂吉、建築学の吉田五十八、哲学の田中美知太郎、地震学者で初代気象庁長官の和達清夫の7人だ。
新制の開成卒では、演出家の蜷川幸雄(16年死去)が10年に受章している。創立以来の文化勲章受章者は、合計して14人ということになる。
筆者調べによる、文化勲章受章者の多数輩出高校を挙げてみよう。
東京府立第一中学・都立日比谷高校卒では、20年に国文学の久保田淳、23年に小説家の塩野七生、25年11月に美術史学者の辻惟雄が24番目の文化勲章受章者となった。その24人のうち、利根川進がノーベル生理学・医学賞を受賞している。
さらに、京都府立京都第一中学・洛北高校卒が11人だ。そのうち、湯川秀樹と朝永振一郎がノーベル物理学賞の受賞者だ。京都市立銅駝美術工芸高校(23年4月からは京都市立美術工芸高校)が芸術家など8人の受賞者を出し、後に続いている。
ノーベル賞受賞者は出ていないものの、開成高校は全国で2番目だ。ただし、戦後の新制高校になってからの卒業で文化勲章受章者は、前述のように蜷川1人にとどまっている。
「最強の進学校」である開成から
ノーベル賞受賞者が生まれる日はくるか
以上のように、有為な人材を多数、世に送り出している開成高校。それを可能にしたのは毎年度、有力大学に多数の卒業生を入学させていることにあるだろう。
25年春の大学入試(25年4月入学)の合格実績を、見てみよう。現役・浪人合わせての合格者は、東京大150人、京都大12人、東京科学大22人、一橋大18人、北海道大8人、東北大5人など。
私立大については延べ人数で、早稲田大257人(うち進学者は48人)、慶応大189人(同34人)、日本医大24人(同6人)、順天堂大18人(同3人)、慈恵医大17人(同6人)などだ。
海外の大学には米コロンビア大など20大学に延べ20人が合格した。うち進学者(実際に入学した者)は4人だった。







