すぐ「優秀ですね」と褒める人が知らない“意外な落とし穴”とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

ホメ言葉の定番としてあげられるのが、「仕事がんばってるね」などに代表される努力を評価するフレーズだ。一見、持って生まれた才能をホメるよりも適切に見えるが、思わぬ落とし穴が潜んでいる。かえって部下を落ち込ませてしまう、避けるべきNGワードとは?※本稿は、株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役の伊達洋駆、株式会社ビジネスリサーチラボフェローの黒住 嶺『組織と人を動かす科学的に正しいホメ方 ポジティブ・フィードバックの技術』(WAVE出版)の一部を抜粋・編集したものです。

効果がまったく異なる
能力ホメと努力ホメ

「ホメる」といっても、その方法にはいくつかの種類があり、それぞれが異なる影響を及ぼします(注1)。

 ホメ方の違いを分類し、相手のモチベーションや成長に与える影響が変わることを検討した研究結果を紹介します。

 まず、大きな分類として「能力をホメる(能力ホメ)」パターンと「努力や取り組みのプロセスをホメる(努力ホメ)」パターンがあります。

能力ホメ:相手の資質や能力に焦点を当てたホメ方です。
「あなたは優秀です」
「あなたにはセンスがあります」

努力ホメ:相手の行動や努力のプロセスに注目するホメ方です。
「丁寧に取り組みました」
「工夫して対応していました」

 能力をホメられた場合、一時的に自信が高まることがありますが、のちの失敗に対して脆弱になります。たとえば、成功したときに「自分は頭が良い」と考えた人が、一度失敗を経験すると「自分には能力がないのかもしれない」と思い、次の挑戦を避ける可能性があります。

(注1)Henderlong, J., & Lepper, M. R. (2002). The effects of praise on children's intrinsic motivation: A review and synthesis. Psychological Bulletin, 128(5), 774-795.