増田 高市さんは選挙戦中に自身や自党の政策について国民に聞いて判断してもらうための貴重な機会であるNHK「日曜討論」を欠席しました。公認者や遊説先での聴衆との握手のし過ぎでリウマチの症状が悪化したためとのことですが、議論の機会が一つ失われたのは残念でしたね。
池上 ケガや病気ならばお気の毒ではあるのですが、『週刊文春』などが報じている統一教会との関係や、「円安でホクホク」発言を野党から批判されるのを避けた、と思われかねない状況だったことは指摘せざるを得ません。
特に選挙演説中のいわゆる「円安で外為特会はホクホク」との発言は、日本の総理が円安を容認したと見なされ、円高になりかけていた円相場が下落しました。外為特会とは過去の円売り・ドル買い介入で積み上がった外貨準備の運用益や、円安で膨らんだ含み益のこと。
ドルベースですから確かに円安になれば増えますが、為替相場の乱高下など対外取引の有事において使うもので、いつでも自由に使えるものではありません。
増田 そもそも円安は物価高対策にとっては逆効果ですよね。
池上 そうです。円安は輸出業者にとってはプラスになりますが、日本では輸出業者はトヨタや日産などの大企業が多い。一方、輸入業者は食品メーカーや小売関係が多く、有権者にとっても食料品や生活用品は輸入品が多い。円安になればこうした輸入品の価格は上がります。
自民党が大勝した場合
国家情報局やスパイ防止法の制定が進む可能性
増田 仮に自民党が大勝した場合、その後の政策はどうなるのでしょう。
池上 解散表明会見の際には、〈国論を二分するような大胆な政策、改革にも、果敢に挑戦していきたい〉と述べています。国家情報局を作ったり、スパイ防止法の制定が進んだりするでしょう。
増田 選挙中には「憲法改正もやりたい」とも述べていました。国民民主党や参政党も高市政権の方向性には基本的に近いので、協力関係を築くとなると、十分な議論がなされるのか、という懸念も出てきます。
池上 日本の行方を決める衆院選。ぜひ投票に行っていただきたいと思います。
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2月8日(日)19時頃から、選挙開票速報に合わせて、「池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」で生解説。視聴者からの質問コメントにその場で答えていく。







