
新卒採用戦線で変化が起きている。少子化などを背景にした「売り手市場」で採用競争が過熱し、採用の「超早期化」が進んでいる。また、近年は学生の志望先として人気が高かった金融、コンサルティング、商社の中でも採用数が多く待遇の良いコンサル人気が過熱していたが、コンサル「1強」の構図にも異変の兆しがある。コンサルと並び、足元で存在感を高めている業界とは。1月に開かれた学生向けの合同企業説明会や関係者の取材から浮かび上がった新卒採用の最新動向をリポートする。(ダイヤモンド編集部)
新卒採用活動の早期化が加速
企業説明会の参加者は2.5倍に
就職活動サイト「外資就活ドットコム」を運営するハウテレビジョンが1月18日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで合同企業説明会「外資就活Expo」を開いた。休日にもかかわらず午前の早い時間から銀行や保険会社、コンサルティングファームなどが設けたブースに大学生が詰め掛けた。
ただし、参加した大学生のほとんどは3年生ではない。説明会の対象は2028年卒業予定の大学生、つまり大学2年生だ。少子化の影響や、企業の人手不足を背景に、近年の新卒採用市場は売り手市場が続いており、採用活動の早期化が進んでいる。
政府が定めた就活の解禁日は大学3年生の「3月1日」から。あくまで政府から企業への要請で、法的な拘束力などはなく、実際は解禁前にインターンシップや説明会、選考を実施して内定や内々定を出す企業も目立ってきている。
リクルートがまとめた「就職白書2025」によると、25年卒の大学生の3月時点での内定の取得率は49.8%に達した。解禁直後のタイミングで、既に2人に1人が内定を持っているのだ。政府も現状の就活ルールが実態に即していないとして、見直しを検討しているとされる。
学生の意識の高まりも早期化を後押ししているようだ。外資就活Expoに参加した早稲田大学2年の男子学生(20)は「周囲も動きだしているので、なるべく早く動きだそうと思った」と打ち明ける。
ハウテレビジョンによると、今年の外資就活Expoの参加者は約1700人となり、同じ時期に実施した昨年の700人から大幅に増加した。参加企業数も昨年の35社から45社に増えた。企業や学生の動きだしが早まっているのだ。
ブースを設けた企業の関係者は「早期化は就活の長期化につながる懸念はある」と漏らす。学生がより良い内定を求め、就活を続ける可能性があるためだ。一方、早期に内定を得ることで、学業に集中できる期間を設けられるメリットもある。
新卒採用戦線では、早期化に加え、学生の意識変化も出ている。近年、有力大学の学生の間では、コンサルティング業界の人気が圧倒的だった。ダイヤモンド編集部のまとめによると、有力大学の25年卒の多くの学生がコンサルファームに就職した(『東大・京大・早慶…トップ12大学「コンサル就職者数」大公開!【2025年版】アクセンチュア400人超維持も、大手の新卒採用で異変!?』参照)。
ところが、今年に入ってコンサル「1強」の構図に異変が生じている。コンサル業界とは別の業界の人気が高まってきているのだ。次ページでは、その業界や、学生のキャリア意識の変化についても解説する。







