ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワードPhoto:PIXTA

ROE(自己資本利益率)は、株主が拠出した資本を企業がどれだけ効率よく増やしたかを示す重要指標です。日本企業のROEは、バブル期の資本調達拡大、崩壊後の長期低迷を経て、ガバナンス改革や投資家との対話を背景に改善してきました。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「ROE」。ROEの基本から歴史的推移、改善策の要点を整理します。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

ROEは「株主のおカネの成長率」
だから、投資家が重視する

 今回のキーワードは、ROE(自己資本利益率)です。

 いまやテレビ、新聞、インターネットなどの経済ニュースで、見掛けない日はない言葉でしょう。

 ROEは、企業の税引き後利益を自己資本で割り、100を掛けて求めます。

 自己資本とは、株主が株式会社である企業に出資したおカネと、そのおカネを元に企業が稼いだ利益の蓄積、さらに企業が保有する有価証券の含み益などを合計したものです。つまり、自己資本は株主のおカネだといえます。

 そして、その株主のおカネに、毎年企業が稼いだ税引き後利益が上乗せされ、株主のおカネは増えていきます。ROEは、言い換えれば「株主のおカネの毎年の成長率」なのです。

 だからこそ、株主である投資家にとってROEは重要な指標になります。株主にとっては、自分のおカネをどれだけ増やしてくれるかを示す尺度ですから、ROEが高い企業が評価されるのは当然です。

 ROEの高い企業は「資本効率が高い」ともいわれます。預金の利率を想像してみてください。利率が高い預金ほど、効率よく預金額が増えます。それと同じく、自己資本を効率的に増やしてくれるため、ROEの高い企業は資本効率が高い、と表現されるのです。

 もっとも、いまではROEを重視することが日本企業にとって当たり前のように語られますが、以前はそうではありませんでした。

 次ページでは、ROEが過去から現在にかけてどのように推移してきたのかを振り返ります。