SBG、商船三井、日本製鉄、旭ダイヤモンド工業…
トランプ投資に日本企業が多数参画
すでに、わが国と米国は5500億ドル(約85兆円)の投融資計画に合意している。第1弾計画の最大事業は、オハイオ州でのガス火力発電事業だ。ソフトバンクグループなど20社程度が参画するとみられる。投資額は333億ドルの予定だ。
次に、米国産原油の輸出施設の整備に21億ドル程度を投じる。商船三井、日本製鉄などが参画するとみられる。人工ダイヤモンド製造事業は約6億ドル。旭ダイヤモンド工業、ノリタケなどが関心を示したようだ。
トランプ氏は、相手国の投資が実行されないことに不満を募らせている。韓国に対する追加関税の発動は、トランプ氏自身の焦りの裏返しとも解釈できる。
振り返れば2025年4月2日、トランプ氏は「解放の日だ」と主張し、相互関税を発表した。安全保障を米国に頼る国に関税で圧力をかければ、対米投資が早期に実行されると考えたのだ。
しかし、その後の展開は必ずしも想定通りにはいかなかった。欧州諸国とは、グリーンランド問題などで関係が悪化した。イラン問題では軍事力行使がうわさされている。
トランプ氏に対する米国内からの批判も増えた。相互関税発表から程なく、米国の中小企業5社がニューヨークの国際貿易裁判所に、「トランプ関税は法律違反だ」と提訴した。ワシントンDCの連邦地裁に提訴を行った企業もあった。オレゴン州などの司法長官も政権を提訴した。
昨年11月、米最高裁は審理を開始した。そのあたりから、連邦議会の承認なしに関税を発動するのは違憲だ、との見方が増えている。関税で米国を再び偉大にすると主張したトランプ政策の法的正当性に懸念が高まっている。
また、関税の影響もあって米国の物価が高止まりしている。中東情勢の緊迫化も有権者の懸念をあおり、大統領支持率は低下している。2月中旬のある世論調査では、支持率は36%程度に低下した。岩盤といわれる保守強硬派以上に支持を広げることは難しいようだ。
そうした状況下、わが国は3つの対米投資を発表した。高市政権は、実効性が高いと考えられる事業を提案し、首相訪米の手土産にしたとみられる。それは、米国に安全保障を依存するわが国としては重要なポイントだろう。







