さらに6月には、実態のない架空取引を繰り返す循環取引で売り上げを水増しして、有価証券報告書などに虚偽記載をした疑い(金融商品取引法違反の疑い)で、証券取引等監視委員会が本社や関係先を強制調査していたことが報じられた。7月には2024年12月期までの4期の売上高について、最大9割が循環取引による過大計上だったと第三者委員会に認定されるなか、7月30日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請。負債は約16億636万円(確定再生債権額)にのぼった。
大型の粉飾倒産が
高水準で推移
帝国データバンクでは、コンプライアンス違反が取材により判明した企業の倒産を「コンプライアンス違反倒産(コンプラ違反倒産)」と定義し、発生状況について定期的に調査・分析を行っている。
2025年は4年ぶりの減少に転じたものの、依然としてコロナ禍前を上回る高い水準が続いた。違反類型別でみると、意図的に決算書を虚偽表示する「粉飾」が74件(前年比23.7%減)で最も多かった。粉飾についても件数自体は減少したものの、負債10億円以上の大型の粉飾倒産は高水準で推移している。
次いで、各種補助金に関する「不正受給」が48件(同2.0%減)で続いた。労働安全衛生法違反や指定取消などの「業法違反」(44件、同38.9%減)は、これまで業法違反倒産の多くを占めていた運送業の減少が主な要因とみられる(2024年=25件、2025件=12件)。
コンプラ違反の手口は年々巧妙化しており、外部から見抜くことは困難なケースが多い。加えて、複数の金融関係者は「倒産には至っていないが、粉飾をはじめコンプライアンスに抵触する事案は数多く発生している」と話す。足元ではコンプラ違反倒産は減少傾向にあるものの、平時からの定期的かつ細やかなモニタリングが、企業規模を問わず引き続き求められる状況に変わりはない。









