ダイヤモンドで読み解く企業興亡史【サントリー編】#47Photo:SANKEI

昨年、サントリーホールディングスで10年ぶりに創業家出身者がトップに就任する“大政奉還”があった。創業120年超の歴史を誇る日本屈指の同族企業、サントリーの足跡をダイヤモンドの厳選記事を基にひもといていく。連載『ダイヤモンドで読み解く企業興亡史【サントリー編】』の本稿では、「週刊ダイヤモンド」1996年3月30日号の記事「うわさされていた社長交代が消えたサントリーの事情」を紹介する。記事では、当時うわさされていた鳥井信一郎社長から佐治信忠副社長へのバトンタッチが遠のいたとみられる背景について解説している。(ダイヤモンド編集部)

サントリーのトップ人事
佐治信忠副社長の昇格予想も

 一部でうわさされていたサントリーの社長交代が遠のいたようだ。

 鳥井信一郎社長はこの3月で就任してからちょうど3期6年。今年5月に関西経済同友会の代表幹事に就任が内定しているところから、社長を交代して、会長になるのではないかとみられていた。

 その場合は、佐治敬三会長は相談役に退き、鳥井社長は会長へ、新社長には佐治会長の長男である佐治信忠副社長が就任するのではないか、というのが大方の予想であった。

 佐治副社長は、昨年2月のダイエーによるサントリー製品の店頭からの撤去問題が起こったときに、中内潤ダイエー副社長との準トップ会談で解決したことで脚光を浴びた。営業を担当して内外共に評価は高い。佐治副社長の次期社長は既定路線といってもいい。

「週刊ダイヤモンド」1996年3月30日号「週刊ダイヤモンド」1996年3月30日号

 だが、鳥井社長は同友会代表幹事をやりながらも社長を続ける腹づもりを決めたらしい。