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2026年はビール業界にとって、10月のビール類の酒税統一により競争環境が変わる勝負の年だ。各社は商品ラインアップや陣頭指揮を執る経営層の布陣を整えてきた。この節目に、次期社長の選考が佳境を迎えそうなのがキリンビールだ。同社の堀口英樹社長は、26年1月で就任から5年目を迎え、次期を託す社長を見定める時期を迎えている。連載『人事コンフィデンシャル』の本稿では、交代時期と有力候補として名が挙がっている2人の実名と実績を詳報する。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)
サントリーが2位に浮上?
キリンはどう迎え討つのか
ビール業界にとって、“勝負の年”といえる2026年が始まった。
10月に予定されている酒税の改定によって、ビールと発泡酒、新ジャンルビールの税額が350ml当たり約54円に統一される。これを受けて、ビールは値下げに、発泡酒や新ジャンルは値上げに動くとみられている。
競争環境が激変するため、各社のシェアには変動が起こることが予想されている。各社はそれを見越して、商品ラインアップや経営層の布陣を調整してきた。
サントリーホールディングス(HD)は12月11日、国内酒類事業会社であるサントリー株式会社の社長人事を発表。新たな社長には、HD常務執行役員の西田英一郎氏が就任した。西田氏は営業企画本部長などを経て、20年にサントリービールの代表取締役社長に就任。26年度のビール事業方針発表会では、「会社人生の多くの時間をビール事業と進んできた。酒税改正という大きな節目で、ビールカテゴリーを飛躍的に成長させることが使命だと思っている」と自信をのぞかせた。
もっとも、西田氏の強気の発言の裏には理由がある。サントリーは新ジャンルビールの主力商品である「金麦」シリーズを、26年10月をめどにビール化する。これにより、ビール類の販売数量でキリンを抜いて、2位に浮上する可能性があるのだ(【26年のビール業界】サントリー2位浮上の可能性も!10月の酒税一本化でアサヒ、キリンとの序列に異変が起きかねない理由)。
一方で、キリンホールディングス(HD)の酒類事業会社であるキリンビールは、競争環境が変化する節目の26年に次期社長の選考が佳境を迎える。堀口英樹社長は、26年1月で就任から5年目を迎えたのだ。
26年は攻めるサントリーにとっても、防衛戦となるキリンにとっても、まさしく“正念場”といえる。では、キリンはどのような体制で迎え討つのか。絶対に負けられない戦いの陣頭指揮を執る次期社長は、いつにも増して実力と実績、人望が求められるだろう。
目下、キリンの社内では「外様か、生え抜きか」という議論の結論が、大詰めを迎えているという。次のページでは、キリンホールディングス(HD)の酒類事業会社である、キリンビールの社長交代の時期のほか、候補に挙がっている2人の幹部の実名を詳報する。







