キダ・タロー、高島忠夫、団鬼六など
卒業生は多士済々
音楽で才能を発揮した人物では――。
テレビ番組のテーマ音楽やCMソングを多数手がけ、『浪花のモーツァルト』と呼ばれた作曲家、タレントのキダ・タローが2024年5月に死去した。関学高等部時代に学生バンドに参加し、作曲家の道に進んだ。インスタントラーメン『出前一丁』をはじめ、約3000曲を手がけたといわれる。
作曲家、音楽プロデューサーの羽毛田丈史(はけた・たけふみ)も、NHK、民放の番組テーマ曲の作曲や劇伴などにたくさん関わっている。また、鬼束ちひろ、松下奈緒などの作曲・編曲やプロデュースも行っている。
明治から昭和にかけての作曲家・指揮者で、「赤とんぼ」「待ちぼうけ」など抑制をきかせたメロディーで多くの作品を残した山田耕筰は、14歳の時に関学中学部に転校してきた。東京音楽学校(現東京芸大)声楽科を卒業し、ドイツに留学し、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮するなど国際的にも活動した。
芦川淳平は浪曲作家だ。NHKテレビ「浪曲特選」などの司会を務めた。
文芸では、小説家、脚本家の団鬼六がいた。SMものなど官能小説の第一人者として知られ、『花と蛇』が代表作。この作品は何度も映画化されたが、自身で映画プロダクションを立ち上げたりもした。
大正から昭和にかけての小説家である稲垣足穂(たるほ)は、旧制関学出身だ。『一千一秒物語』が代表作だ。
久留島武彦は明治から大正にかけての児童文学者で、「日本のアンデルセン」と呼ばれた。
天台宗の僧侶で直木賞受賞の小説家として知られる今東光は稲垣と中学部で同級だったが、素行不良で3学年の途中で諭旨退学処分されている。兵庫県立豊岡中学(現豊岡高校)に転校したが、ここでも退校処分を受けた。
村上知彦は漫画評論家だ。情報誌の草分け的存在『プレイガイドジャーナル』編集長を務めた。24年12月に死去した。
旧制卒の洋画家としては野口弥太郎がいる。独立美術協会で活躍し、戦後の洋画壇における具象系の代表作家としてその地位を築いた。
映画プロデューサーの一瀬(いちせ)隆重は、2004年にプロデュースした『THE JUON/呪怨』が全米興行収入1位を記録する大ヒットとなった。これが契機となり一瀬は、ハリウッドで注目される存在になった。
瑠東(るとう)東一郎はテレビドラマの演出家、映画監督だ。『おっさんずラブ』(テレビ朝日、2018年)などを手がけた。
俳優の高島忠夫は、旧制兵庫県立神戸一中(現神戸高校)5年から新制神戸高校3年へと進学するが、ジャズに没頭して退学し、翌年、関学高等部に編入学した。司会者としても親しまれた。晩年は、糖尿病とうつ病に悩まされた。2019年6月に死去した。
お笑い芸人の橋本直、俳優の鎌苅健太、落語家の桂二豆、TBSテレビのアナウンサー・古田敬郷(うきょう)も、関学高等部の卒業生だ。
初音(はつね)夢は宝塚歌劇団花組に所属する娘役で、関学中学部出身だ。2017年に宝塚音楽学校入学。(敬称略)
(フリージャーナリスト 猪熊建夫)







