ANA、国際貨物の売上高「5年で1.3倍」成長に向けた戦略とは?2024年10月に稼働した「ANA Cargo Base+」 画像:カーゴニュース

ANA Cargo、NCAの再編・統合へ
完了は26年度末を予定

 ANAグループでは貨物事業の強化やグループシナジー効果の最大化に向けて、グループ内の貨物事業会社(ANA Cargo、NCAグループ)の再編・統合に向けた検討や準備を進めている。NCAの航空運送事業許可の継続を前提としたもので、再編完了は26年度末を予定している。

 再編の方向性について脇谷社長は「ANA CargoとNCAの事業を組み合わせて、どちらか片方の延長線上にあるものではない、新たな貨物事業を創り上げていくことをコンセプトにしている」と説明。「両社は顧客が重なっている部分もあれば異なっている部分もあり、それぞれの得意分野があるため、再編・統合によって、各社にとって組みやすい新たな顧客と仕事ができるようになるなど、これまで自分たちでは取れなかったビジネスを取れるようになる可能性がある」と期待を込める。

 再編は集荷に向けた今後の営業戦略に寄与する。「これまでANA CargoとNCAそれぞれの範囲だけでビジネスを行っていたが、ネットワークを拡大することで顧客へのパイプが太くなるだけでなく、空港の上屋含め窓口を一本化することで、顧客にとってシンプルでわかりやすいサービスをワンストップで提供できるようになる。このメリットを全面に打ち出すためにも、営業面でのノウハウ融合やオペレーションの効率化を早急に進めていく」(脇谷社長)。

 今後の事業成長にあたっては自社での取り組みはもとより、行政や航空会社と連携した施策も重要となる。特に「首都圏空港(成田空港・羽田空港)」の利便性向上に向けた機能強化は不可欠だ。具体的には、両空港を一体的に運用する「デュアルハブ」戦略の実現、空港近隣での自由貿易区の設置、上屋の賃借料といったコストの低減などが求められる。

 ANAグループでは引き続き行政・空港会社との協議を進めていく方針だ。脇谷社長は「次期総合物流施策大綱にも意見を相当反映していただいており、今後は官民協力のもと実行力を高めていく」と語る。

ANA、国際貨物の売上高「5年で1.3倍」成長に向けた戦略とは?ANA Cargoの脇谷謙一社長(取材は2月に実施) 画像:カーゴニュース
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