筆者が提言!
一般消費者が騙されないための結論

 一般消費者にとって恐ろしいのは、スーパーコピーがSNS広告や中古市場などで「本物」として宣伝・販売されているケースがあることだ。

 犯罪組織や悪徳業者が、ネットオークションに「お得な中古品」として精巧な偽物を出品し、時計愛好家を騙すケースもときどき見かける。

 顕微鏡でしか判別できない微細なディテールが真贋を見分けるポイントになっているため、目が肥えているはずの時計ファンも引っかかってしまうのだ。

 もちろん勝手に偽物を造られている“被害者”の時計ブランドが、こうした現状を野放しにしているわけではない。

 製品の文字盤や風防(文字盤を覆う透明なカバー)に特殊な加工を施し、ブラックライトを当てると紋様が浮かび上がるようにしたり、ブロックチェーンを活用して取引の記録を保持できるようにしたりと、さまざまな対策を積極的に導入している。

 とはいえ、先進技術の恩恵を受けられるのは最新のモデルに限られており、旧モデルのコピー対策までは網羅できていない。

 そうした状況下で、一般消費者が騙されないための結論をお伝えする。新品でも中古品でも、「市場価格よりも異様に安い時計」を見かけたら、それはほぼ間違いなく偽物だと考えた方がいい。

 本物だと信じ込んで「転売すれば利益が出る」と悪巧みし、中古業者の査定に持ち込んでも買い取りを拒否されるだけである。

 万が一騙された場合は、さらなる被害者を生まないために、できるだけ早く下記の対応を取るべきだ。

・販売者に対し、返品の受け付けと返金を求める。
・消費者庁の「消費者ホットライン(188)」や警察に通報する。

 当然ながら、偽物だと知ったうえで転売を試みるのも絶対に避けるべきである。

 偽物に良い点は一つもない。どれだけ安くても、そのブランドに憧れていても、少しでも怪しい時計を見かけたら絶対に購入しない。それが唯一無二の賢明な選択だ。