え?なにそれ?しかもこのタイミングでそれいく?
北海道限定の乳酸菌飲料の「ソフトカツゲン」を、北海道特産の紫色の果物・ハスカップジュースで割った飲み物らしい。どんな味するんだろう。ちょっと想像つかない。
畠中を見ると、ちょっと得意気な顔をしています。その顔を見て、私はやっと理解しました。あいつ、わざとやってるんです。私にちがいを見せつけようとしてるんです。「ソフトカツゲンのハスカップ割りも、おれは北海道出身だから飲めちゃうよ」みたいな。北海道マウントをとってるんです。なんだか悔しくなってきました。
「どう?飲む?」
畠中はソフトカツゲンのハスカップ割りをすすめてきます。
「べつに飲みたくねえし」
私は反射的に強がっていました。「じゃおれも」なんてプライドが邪魔してとても言えない。私は完全に畠中の挑発にのってしまったんです。してやられました。思えばジンギスカンを提案されたあのときから、私は畠中のてのひらの上で踊らされていたのでした。
なんで強がっちゃったんだろう。ソフトカツゲンのハスカップ割りはいったいどんな味がしたんだろう。いまでも気になっています。
冷静になって考えると、畠中が退院祝いでおごってくれたんだし、べつに北海道マウントをとられてたとしても、素直に飲ませてもらえばよかったんです。後悔のない飯ライフをおくるには、強がったり、カッコつけたりせずにちょっとでも気になったメニューは頼むべきですね。猛省。
いろんな人がいる喫茶店は
芸人にとってネタの宝庫
芸人と切っても切り離せない存在が、喫茶店である。ネタ作りの場所だ。今でこそ、我々空気階段はZoomでネタ作りをすることもあるが、Zoomどころか携帯電話も持っておらず、10円玉を握りしめて公衆電話生活を満喫していた当時の私は喫茶店でネタ作りをするほかなかった。
携帯の有無はさておき、我々だけではなく当時の芸人はほぼ喫茶店でネタを作っていたと言っても過言ではないだろう。家でネタを書くタイプの芸人もいるが、そういう芸人だって喫茶店でネタを書くこともある。普段家でネタを作るが、なかなか創作スイッチが入らないときや、なにも思い浮かばないときに気分転換で喫茶店へ行くのだ。







