F:さすがにちゃん付けは不本意じゃないですか?本格的な4駆を造っている方としては。
柴:いえ、そんなことはないです。みなさんに受け入れてもらえるんだったら、こんなに良いことはありません。従来のお客様のように「タフなクルマ」と思われても、新しく「カワイイ」と思われても、いざフィールドに出ればしっかり走る。キャンプサイトの一番奥の方まで入っていける走破性を持っている。これが良いわけで。
キャンプ場でデリカのお父さんが大活躍――本物の走破性とは
AD高橋:僕はキャンプをするのですが、忘れられない光景があって……。富士山のふもとにあるキャンプ場で、雨が降ってぬかるんじゃって、カングーとかのオシャレ系2駆やハイエースで来ていた人たちが軒並みスタックして動けなくなってしまって。デリカに乗ってたお父さんが1台ずつ救出していたんですよ。牽引して。
柴:それはうれしい(笑)。
F:大ヒーローじゃないの、お父さん。
AD高橋:いやもう本当にデリカのお父さん、大ヒーロー。救出されたカップルの彼氏が「次は僕もデリカにします」なんて言っていたのが印象的でした。
F:救出された彼氏はバツが悪かっただろうなぁ。その2人は別れたかもしれないね。デリカに乗っていればそんなことには……。
AD高橋:それは分かりませんけど……。
柴:他社さんにも4駆のミニバンはあります。でも走破性は当社のデリカが一番と自負しています。走破性は、3つの要素がバランスよく構成されていないと高くなりません。1つはエンジンのパワー。トルクがないと悪路は走れない。もう一つがディメンション。最低地上高とアプローチアングル、ディパーチャーアングルなどですね。これが十分に確保されていなければ下を擦ってしまいます。そして最後に4駆の実力。ただ4駆であれば良いという訳じゃありません。4駆がショボいと泥道は抜けられない。
三菱自動車工業 第II車両技術開発本部 車両運動システム開発部 4輪統合制御設計 担当マネージャー加藤智さん(以下、加):そうですね。その3つの要素のバランスが大事です。例えばじゃあランエボがぬかるんだボコボコのキャンプサイトに行ったらどうなるか。エボの4WDシステムはすごい。デリカよりもっとすごい。パワーなんて倍以上ある。それじゃキャンプサイトでの走破性はどうかと言うと、はっきりデリカより劣ります。車高が低いから。エボじゃそんな所に入っていけないです。
F:なるほど。ランエボは万能の4WDではない。これは興味深い。
加:それがクルマのキャラクターというものです。デリカは走破性が極めて高い。今回のS-AWC導入によって、それがますます高まりました。







