Photo by Masato Kato
ビフィズス菌を取り入れた機能性ヨーグルトの「ビヒダス」やギリシャヨーグルトの「パルテノ」など、森永乳業は新たな視点の商品を投入してきた。一方で、新商品の投入は頻繁ではなく、“ロングセラー依存”との声も聞こえている。2026年はどう動くのか。特集『総予測2026』の本稿では、大貫陽一社長が大型商品を投入する方針を表明した。(聞き手/ダイヤモンド編集部 下本菜実)
機能性ヨーグルト市場は飽和状態
「脳に働く」菌に期待
――2026年3月期上半期の業績は、育児用ミルクに配合される機能性ラクトフェリンやホエイたんぱくを製造する子会社である、ドイツのミライ社が利益を押し上げました。
上半期は増収増益となりましたが、中身はあまり良いものではありませんでした。というのも、国内事業は苦戦しているからです。
海外事業は上期までのミライ社の売り上げが、前年同期比 22%増の256億円となり、計画を大きく上回りました。これはホエイ市場の高騰という追い風を受けたもの。在庫をかなり持っていたので需要に応えることができました。今はまた製造の段階に入っていますので26年度は若干、厳しくなる予想です。
――確かに、国内事業の上半期の営業利益は前年同期比10.2%減の139.6億円となりました。。国内市場をどのように分析していますか。
25年を通してみると、ヨーグルトはカテゴリーによって差がありました。「パルテノ」や「ビヒダス」は堅調でしたが、機能性ヨーグルトは厳しかった。多くのメーカーが機能性ヨーグルトを市場に投入した影響で、飽和状態になっていると感じています。市場全体として、踊り場なのかもしれません。
ただし、ブレークスルーできる可能性はあるとみています。効果をどれだけ短い言葉でお客さまに伝えることができるかの勝負になるでしょう。
――ビフィズス菌の機能は訴求できていますか。
ビフィズス菌にもさまざまな種類があるのですが、当社が独自に研究を進めている菌体は「腸脳相関」といって、便通改善だけでなく、記憶力の低下を抑える効果があります。しかし、これは便通のようにすぐに効果があるものではないので、なかなか訴求が難しい。ここをもっと訴求できるように、打ち手を考えています。
――25年は29年3月期までに掲げている中期経営計画の1年目でした。増収増益でしたが、どのように評価しますか。
森永乳業はこれまで、新商品の投下に慎重で、“ロングセラー依存”が指摘されてきた。そうした課題をどのように克服するのか。また海外事業の強化に向けてどのような手を打つのか。次ページで大貫社長に、詳しく話を聞いた。







