本当に役立つ「事業会社発コンサル」を
見抜く具体的方法とは
では、「発注して問題ない」と思われるパターンを整理しておこう。
事業会社発コンサルが有用なのは、クライアント企業と業種・業態が近く、その業界に特有の課題解決を依頼する場合。そして、そのコンサルファームに外部企業を支援した実績がある場合である。
これらのケースでは、実務のノウハウと泥臭い支援による「いいとこ取り」のメリットを享受できる。
一方、リスクが高いパターンは明白だ。
「大手企業グループのコンサル部門」という看板だけで宣伝がなされており、具体的な実績や事例、方法論が不透明なファームは要注意である。
そうしたファームが紹介している実績をよく見てみると、単に自社グループの課題を解決しただけであり、外部支援における実力・経験は不十分だったというケースも散見される。
そのため、ブランド力に惑わされず、取引実績を精査した上で発注するのが正解だ。
また、これらに加え、事業会社発コンサルの実力・信頼度を確かめる上で有用な論点として、以下の3点を付記しておきたい。
(1)説明の納得感:「うちの会社はこうした」ではなく「なぜそれがクライアントにも有効なのか」を説明できるか。
(2)担当コンサルタント個人の実務経歴:所属企業だけでなく個人においても、実際に案件を担当し、企業の課題を解決した実績があるか。
(3)スモールスタートの可否と相性:最初から大型契約を結ぶのではなく、まずは小規模なテスト案件からスタートし、相性を確認することができるか。
事業会社発コンサルは、うまくいけば「実務のノウハウがある伴走型コンサル」として、コンサル業界内で新たなポジションを確立できる可能性を持っている。
しかし、看板と実績の乖離が激しいプレイヤーも存在するのが現状だ。そうした状況下では、以前にも増して、クライアント企業には「コンサルを選別する目」が求められる。
どのコンサルを選んだとしても、その真の実力を見抜けず、的外れな助言を「ご神託」のように盲信した企業は、高い授業料を払い続けるハメになる。
新興のコンサルが乱立している時代では、コンサルの質だけでなく、それを見抜けるクライアントの質も問われている。







