日銀金融政策と高市財政政策“ヤマ場”の6月Photo:JIJI

メインシナリオは「6月、12月、27年6月利上げ」
日銀には関与しがたい中東情勢と財政運営

 金融政策、財政政策はいずれも6月に大きなヤマ場を迎える。

 金融政策では、15,16日に予定される日本銀行の金融政策決定会合で、追加利上げの可否の判断と国債買い入れ減額計画の中間評価が行われる。

 一方、財政政策では、下旬に閣議決定をめざす「骨太の方針2026年」で、高市首相が掲げる積極財政と並んで、「責任ある」財政運営姿勢が示されるかが注目される。

 筆者は、緊迫した中東情勢およびホルムズ海峡の封鎖が長期化しないとの前提の下、日本経済は緩やかな回復基調をたどると見ている。

 また、経済活動に遅行するコアCPIインフレ率(生鮮食品を除く消費者物価指数)は、27年1~3月期に前年比+3.4%と予測期間中のピークに達し、その後、低下すると予想する。

 これを踏まえて、日銀の金融政策については、従来のメインシナリオである「26年6月、12月、27年6月の利上げ」というシナリオを維持している。

 しかし、6月決定会合を含めて、利上げの道のりは必ずしも平坦ではない。なぜなら、今後の日銀は(a)緊迫した中東情勢、(b)高市政権の財政運営―という、日銀としては直接的には関与しがたい2点を両にらみした政策運営を求められるからだ。

 このうち、(b)高市政権の財政運営との関連では、仮に政権が利上げに対して慎重な対応を求めることがあれば、日銀の利上げ姿勢をくじく事態も排除できない。

 市場で、利上げが後手に回る「ビハインド・ザ・カーブになっている、あるいは、なりつつある」との声が一部では出ているが、そうなれば、その懸念が一段と強まり、為替や金利の反応も誘発されるだろう。

 骨太の方針が「責任ある」財政運営姿勢を客観的に示し、かつ、市場がその姿勢を共有すれば、長期・超長期金利の急騰と円安が同時進行する事態は今後、避けられると考えられる。

 筆者はその「目安」を試算してみた。