しかし、朗読のように感情を込めて上手に読む必要はありません。抑揚をつけて情感豊かに読むと、脳はあまり活性化しないという科学的なデータがあります。「機械的に、速く、正確に」というのがポイントです。
また、意味を理解しながら読もうとするとスピードが落ちますから、「ただ読む」ことに徹してください。まずはトレーニングとして速く音読し、トレーニングの後に、文章の意味をつかむためにもう一度じっくり時間をかけて読んでもいいですね。
前頭前野が活発に働くのは
脳に軽い負荷がかかった状態
前出のスーパーエイジャーたちの挑戦のように、前頭前野が活発に働くのは、脳に軽い負荷がかかった状態です。「ちょっと難しい」「ちょっと面倒」と思うくらいでないと、脳の負荷になっていません。続けているうちに「簡単だな」と思ったら読むスピードが落ちている、ラクなようにやり方を変えてしまっている可能性があるので、方法を見直してみてください。
トレーニングを行ったことを記録することも重要です。音読にかかった時間を書いてみましょう。所要時間が少しずつ短縮されていませんか?楽しいこと、うれしいことがないと続けていけません。時間が短くならなくても、「1週間続いた」と成果を目で見て確認することで、モチベーションが高まります。
こうして反復をしているうちに、脳の「報酬系」と呼ばれる神経回路が刺激されます。報酬系はその行動をしたときに快感を覚え、何度も繰り返し行いたいと思わせる回路です。
報酬系の神経伝達回路の活性化は、アルコールや性行為などへ依存してしまう原因ともなりますが、運動や学習などで上手に報酬系の脳の仕組みを利用すると、三日坊主から脱却できます。報酬系と脳トレがセットになり、「今日は音読をしていないので、なんとなく落ち着かない」という状態になれば、しめたものです。
脳を活性化させる
「書き」「計算」のコツ
「書き」のトレーニングには、新聞の一面の大きな記事についている前文(リード文)が適しています。記事の内容を端的にまとめたもので、およそ300文字くらいの長さなので集中して取り組めます。縦書きの便箋タイプの用紙やノートに、書き慣れた筆記用具で書きましょう。







