これらの分野へのAIロボティクス導入を加速させることで、不足する労働力を補完して供給制約を解消していくことが国全体で喫緊の課題となっています。

「早くロボットを普及させてほしい」労組から切実な声…人手不足がここまで深刻になった現場とは?須賀千鶴(すが・ちづる)2003年東京大学法学部卒、同年経済産業省入省。09年ペンシルバニア大学ウォートン校経営学修士(MBA)。商務・サービスグループ政策企画委員、商務情報政策局情報経済課長などを経て、製造産業局産業機械課長兼製造産業DX政策企画調整官兼AIロボティクス推進官兼デジタル庁統括官付参事官
図表:「AIロボティクス戦略」政策の方向性短期・中長期の時間軸で「戦略」を推進
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2040年までに60兆円市場に
経済安全保障でも大きなリスク

――日本の中核産業に育成していくとのことですが、AIロボティクスにどのくらいのポテンシャルがあるとお考えでしょうか。

 人手不足が深刻化している、日本を含む先進諸国では、AIロボティクスの需要が先行して顕在化しつつあります。AIロボティクスの導入が比較的進んでいる製造業に加え、これまで導入が進んでいなかった物流、建設、小売、介護、災害対応といった業種やジャンルでも、これまでヒトが行っていた作業の置き換えが拡大していくと予想されており、2040年までに約60兆円規模の市場に成長するとの予想もあります。

 そうした将来が到来しようとするなかで、国産ロボットの供給が追い付かず、海外からの輸入に頼るということになれば、経済安全保障の観点からも大きなリスクとなり得ます。そうした面からも、わが国において自立した技術基盤と供給体制を確立することが急務になっていると言えるわけです。