社外取10821人の全序列【2026最新版】熱狂バブルの落とし穴#18Photo:PIXTA

社外取締役の任期制限を求める資本市場の目が厳しさを増している。国内外の機関投資家が、これまで独立性喪失の目安としてきた在任12年の上限を「10年」へと厳格化し始めているのだ。しかし、ダイヤモンド編集部が上場企業の社外取「全10821人」を調査したところ、銀行業では10年を超える長期在任者が21人に上ることが判明。特集『社外取10821人の全序列【2026最新版】熱狂バブルの落とし穴』の#18で、創業家一族の血脈維持や地元財界、日銀OBの招聘など、地域特有の強固なしがらみが張り付くガバナンスの構造的課題に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

在任12年でも長過ぎる!?
市場が突き付ける「任期制限」の壁

 上場企業の取締役会を舞台に、社外取締役の任期を巡る地殻変動が起きている。かつてはコーポレートガバナンス・コードの形式を満たすための人数合わせに終始していた日本企業だが、今や国内外の投資家から「経営を監視する実質的な独立性があるか」を厳しく値踏みされる時代となった。

 中でも在任期間の長さは注視されるポイントだ。長年、同じ取締役会に身を置き、経営執行陣と密なコミュニケーションを重ねれば、心理的距離が縮まるのは人間のさが。客観的な監督機能は摩耗し、やがては経営の追認者へと変質してしまうリスクをはらむ。

 これまでは、米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)などの議決権行使助言会社が掲げる「在任12年」が独立性喪失のデッドラインとされてきた。だが国内の機関投資家は、この12年すら長過ぎると見なし始めている。

 例えばニッセイアセットマネジメントは、選任時点で在任期間が10年を超える社外取候補者について独立性に疑義があると見なし、原則反対する基準を導入している。東京海上アセットマネジメントやJPモルガン・アセット・マネジメントも「10年以上」を独立性喪失の目安に掲げる。

 だが、6月の株主総会を経て取締役メンバーが刷新された銀行を調べたところ、在任10年を超える社外取が21人存在することが分かった。

 ガバナンスの規範であるべき銀行で、長年同一の役員席に座り続ける社外取たち。次ページで、在任10年を超える「長期在任ランキング」の実名21人を公開する。