地銀再編サバイバル 売れ残り回避の最終戦#9Photo:Duan ZeFan/gettyimages

金利上昇で地方銀行の収益環境が好転する一方、再編の舞台では「相手を選べる銀行」と「選択肢を失う銀行」の二極化が鮮明になっている。ダイヤモンド編集部は、最新の2026年3月期決算を基に、ROE、PBR、コアOHR、預金増加率、将来人口指数の5項目で全95行の実力を点数化し、「地銀再編番付2026」を作成した。長期連載『金融インサイド』内の特集『地銀再編サバイバル 売れ残り回避の最終戦』の#9では、総合ランキング下位47行を一挙公開。有力行からの引き合いに乏しく、単独存続の展望も描きにくい地銀はどこか。今後、金融庁からの再編圧力が強まりかねない“限界地銀”が浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)

金融庁の再編圧力待ったなし
5指標で分かる“限界地銀”の実名

 持続可能性に乏しい地方銀行への包囲網が、いよいよ狭まっている。

 本特集#3で触れた通り、金融庁は2024年秋ごろから、地銀首脳との「持続可能性を問う対話」を本格化させた。

 対話の目的は、将来の人口動態や収益環境の変化を踏まえ、現在の規模やビジネスモデルのままで5年後、10年後も生き残れるのかを問うことにある。

 だが、水面下のやりとりはもっと踏み込んでいる。同じ地域のトップ行と下位行に対し、経営統合や合併の意思を確認しているのだ。

 金融庁が持続可能性に乏しいとみる地銀には、主に三つの共通点がある。

 一つ目は、人口減少が深刻な地域を地盤とする地銀だ。地元マーケットが縮小すれば、貸出先の開拓は難しくなり、預金基盤も先細るからだ。

 二つ目は、経費率の高い地銀である。人件費やシステム投資、サイバーセキュリティー対応、マネーロンダリング対策など、地銀の必要経費は膨らむ一方だ。高コスト体質のままでは、金利上昇の恩恵も吸収されてしまう。

 三つ目は、金利上昇によって債券の含み損が自己資本に対して大きく膨らんでいる地銀だ。国債を中心に評価損を抱え込めば、今後の金利上昇で財務基盤は一段と痛みかねない。

 では、そうした“限界地銀”はどこなのか。

 ダイヤモンド編集部は、地銀の実力と将来性を測る「地銀再編番付2026」を作成した。対象は地銀・第二地銀の全95行。ROE、PBR(株価純資産倍率)、コアOHR(経費率)、預金増加率、本店所在県の2050年人口指数の5項目を基に、各行の実力を100点満点で総合評価した。

 次ページでは、「地銀再編番付2026」総合ランキングの下位47行を一挙公開する。人口減少、預金流出、高コスト体質に苦しみ、単独での存続が厳しい地銀はどこか。ワースト上位には、金融庁から再編を含む抜本策を迫られかねない“売れ残り地銀”が並んだ。