社外取10821人の全序列【2026最新版】熱狂バブルの落とし穴#23Photo:JIJI

高額報酬のイメージが強い社外取締役だが、実は「社員の平均年収」の方が社外取の推計報酬額を上回る大企業も少なくない。ダイヤモンド編集部は、時価総額3000億円以上、かつ従業員の平均年収1000万円以上の上場企業を対象に、社外取の推計報酬額が従業員の平均年収と比べてどれほどの水準かを独自試算した。特集『社外取10821人の全序列【2026最新版】熱狂バブルの落とし穴』の#23では、「従業員vs社外取」の報酬逆転ランキングを公開する。時価総額18兆円超のキーエンスや、平均年収2400万円超の光通信も登場する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

キーエンス社員の平均年収は2000万円超
社外取報酬はその数分の1

 社外取締役は「高額報酬」の象徴のように語られることが多い。

 本特集でも、社外取の推計報酬額を独自試算したランキングを公開してきた。上位には、複数の大企業を兼務して年間数千万円を得る“売れっ子社外取”がずらりと並んだ。

 だが、大企業の中には、社員の平均年収が非常に高く、社外取の推計報酬額を大きく上回る会社がある。つまり、平均的な社員の方が、社外取よりも“リッチ”に見える会社が存在するのだ。

 もちろん、社外取と社員の報酬を単純に比較することには限界があるだろう。社員の平均年収はフルタイムでの就業に対する給与であり、社外取の報酬は取締役会への出席、経営監督などへの対価である。役割も勤務実態も異なる。

 それでも、この比較には意味がある。社外取の責任は年々重くなっている。不祥事対応、トップ人事、役員報酬の妥当性、M&A、同意なき買収への対応、資本効率の改善、人的資本投資――。社外取は、もはや単なる「ご意見番」では済まない。

 にもかかわらず、社員の平均年収を大きく下回る報酬しか支払っていないとすれば、企業は社外取の役割をどれほど重く見ているのか。そういった疑問も浮かぶ。

 そこで今回、ダイヤモンド編集部は、時価総額3000億円以上、かつ従業員の平均年収1000万円以上の大企業に対象を絞り、社外取の推計報酬額と従業員の平均年収を比較した。

 ランキングの指標は、各社外取の「対象企業での推計報酬額」を「従業員の平均年収」で割った「報酬倍率」だ。この倍率が低いほど、社員の平均年収に比べて社外取の報酬が低いことになる。掲載対象となったのは倍率1倍未満で41社202人となった。

 時価総額18兆円超のキーエンス、平均年収2400万円超の光通信、ビットコイン関連で株式市場の話題を集めたメタプラネット、不祥事対応で注目されたフジ・メディア・ホールディングス(HD)などのテレビ局、さらに海運大手や総合商社なども登場する。

 社員の待遇が厚い会社なのか、それとも社外取報酬が相対的に低い会社なのか。ランキングを見ると、各社の「社員への配分」と「社外取への待遇」の温度差が浮かび上がる。

 それでは次ページで、報酬倍率の低い順にランキングを見ていこう。