同政権が続く限り、もはや台湾有事があるかないかを議論しても仕方ありません。「台湾有事は必ずある」という前提で、いつあるのか、どのようにあるのか、それまでにいかに備えるか、それでも相手の気を削いでやらせないためには何をしなければならないのか、を考えていかなければならないということです。
台湾有事となれば、わが国の沖縄県、とりわけ先島諸島の人々が避難を余儀なくされるでしょう。国民の安全や生命が直接危険にさらされるだけでなく、本土で暮らす日本人にも大きな経済的打撃が予想されます。
日本は原油の9割を中東からの輸入に依存しています。そして、その8割がマラッカ・シンガポール海峡から南シナ海を経由して輸送されています。台湾有事、そして中国による台湾攻略ということになれば、わが国シーレーンの安全が確保できなくなりますので、輸送航路を変更しなくてはなりません。
仮に南シナ海が使えないということになれば、バリ島の東側にあるロンボク海峡、インドネシアのマカッサル海峡に迂回するのが現実的な選択肢となり、現在より3日ほど時間を要し、毎日100トンの燃料を消費することになるといいます。つまり、コストの大幅な上昇は避けられません。
その額は1隻あたり3000万円増と見積もられ、もしロンボク海峡も使えずオーストラリアの南側まで航路を延ばした場合、さらに莫大な経費がかかります。それらは全て物の価格に反映されることになり、日本経済に与える影響は計り知れません。
日本人の生活はシーレーンの安定が支えています。これがなくなることは、日本にとって死活的な問題となるのです。
北東アジアで米軍の抑止がきかなくなる可能性も
戦後の日本は日米同盟の下、自衛隊だけで有事に対処するという想定はしていませんでした。しかし、過去の米国の軍縮、中国を「責任あるステイクホルダー」などと無邪気に見なした対中政策の誤りが中国を勢いづかせ、パワーバランスを一転させてしまったのです。







