政策効果の一巡で個人消費も悪化
個人消費も悪化した。4~6月期の社会消費品小売総額の実質伸び率(当社推計)は、前年同期比▲0.9%と1~3月期の+1.6%からマイナスの伸びに転じた。
品目別の動きを見ると、特に自動車や家電を中心に悪化したことが分かる(図表)。2026年1月からの新エネルギー車の車両取得税の免税措置半減(10%免税→5%免税)や、2024年から継続されている消費財買い替え促進策(自動車・家電・デジタル製品が対象)の効果一巡が下押し要因となった。また、原油高の影響を受けて、ガソリン車や石油製品の販売も不振だった。
家計の実質可処分所得の伸び率は前年同期比+4.5%と1~3月期の+4.0%から上向いたものの、消費性向(可処分所得のうち消費支出に充てた割合)は低下しており、消費意欲の減退がうかがえる。中国では都市部家計の保有資産の7割が住宅に偏っているため、住宅価格の下落が続く中、人々が消費を手控える「逆資産効果」が発生しているとみられる。また、雇用環境に対する先行き不安も消費を下押ししている模様だ。
輸出は好調だが外需の下支え効果には陰り
内需が悪化した一方、輸出は2桁台の高い伸びを示した(1~3月期前年同期比+14.7%→4~6月期+20.2%)。
品目別の内訳を見ると、AI関連需要の高まりとそれに伴うメモリ価格の高騰を受けて、集積回路を中心とする電気機械やPC部品を中心とする一般機械などが押し上げに寄与した(図表)。原油価格上昇を受けて化学製品やプラスチック・ゴム製品が伸びを高めたほか、自動車も引き続き堅調だった。
もっとも、輸出のみで景気を支えることには限界がある。輸入(+23.2%→+29.5%)も集積回路やPC部品、原油などを中心に大幅に拡大しており、貿易黒字の増加ペースが鈍化しているためである。純輸出(輸出-輸入)の成長率に対する寄与度を見ても、4~6月期は+0.9%Ptと2025年通年の寄与度(+1.6%Pt)から縮小、外需による支えが弱まっていることが分かる。









