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「割安小型株から成長株を見つけて投資できれば、爆発的な破壊力になる」――。AI関連が脚光を浴びているときだからこそ、放置されている割安小型株にチャンスがある。そこで注目したいのが、圧倒的な運用成績を残し、資産900億円を築いた「伝説のサラリーマン投資家」が実践してきた割安小型成長株投資の極意だ。特集『業績、株価、賃金、就職…5年後の業界地図』の#14では、過去大きな反響を呼んだ「清原達郎式のスクリーニング術」の「2026年8月最新版」をお届けする。最新決算を反映した清原式投資への入り口となる195銘柄も一挙公開する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
値動きの荒い株に翻弄されるのではなく
割安に放置されている成長株を探す
株式市場ではAI関連銘柄が脚光を浴びているが、値動きの激しさに翻弄されている個人投資家は少なくない。年初から4倍以上になっているキオクシアホールディングスですら、途中で振り落とされずに大きな利益を獲得するのは難しいからだ。
そこで注目したいのが割安小型株への投資だ。業績拡大期待が強いグロース株投資と比較すると、割安小型株への投資は地味だと思うかもしれない。だが、株価のパフォーマンスという意味では、グロース株投資と互角以上の成績を狙うことが可能である。
実際、個人資産総額900億円を超える「伝説のサラリーマン投資家」、清原達郎氏も割安小型株への投資を運用の中心に据えている。「小型株の多くは基本割安に放置されていて、その中で成長株を見つけて投資できれば、爆発的な破壊力になる」(清原氏)からである。
清原氏は、1998年にタワー投資顧問で基幹ファンドの運用開始後、四半世紀で93倍という驚異的なパフォーマンスをたたき出してきた。高額納税者公示制度の廃止前最後の高額納税者名簿(長者番付)で全国トップに名を連ねた「伝説のサラリーマン投資家」である。
引退した現在も個人投資家やビジネスマンからの注目度は高く、ベストセラーとなった『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社)に加えて、全3巻の『マンガ 清原達郎 わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社)も投資本として異例の売れ行きを見せている。
では、清原氏の割安小型株投資とはどんな手法なのか。注意したいのは、単にPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が割安な銘柄を買えばいいわけではないことだ。
ベースとなるのは、清原氏が独自の観点から定義した「ネットキャッシュ比率」を使用したスクリーニングである。清原氏が株価の割安度を判断する指標の中で、PERに加えて重視している指標がネットキャッシュ比率なのだ。
資産面から株価の割安度を評価する指標にはPBRもあるが、「PBRは評価基準としてあまり役に立たない」と指摘する。その理由は後ほど解説するが、あくまでも「理論上」の話であるからだ。
まずはネットキャッシュとは何かから説明していこう。
ネットキャッシュとは、企業が保有する現金や預金、有価証券から有利子負債を引いた金額のことである。清原氏は独自の観点から、ネットキャッシュとネットキャッシュ比率を以下のように定義している。
◆ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%-負債
◆ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ÷時価総額=(流動資産+投資有価証券×70%-負債)÷時価総額
ネットキャッシュ比率が1とは、「会社がただで買えるほど割安」ということ。お金を借りて時価でその会社の株を全部買うと、借りたお金は会社にある現金や換金可能な流動資産を売って返済できるからだ。
投資有価証券を70%で評価しているのは税金などを考慮しているためだ。清原氏のファンド運用時は、「このスクリーニングを数カ月に1回やって割安銘柄の候補を探していた」という。
だが、残念ながら個人投資家の場合、ネットキャッシュ比率を算出するのは難しい。
そこで次ページではダイヤモンド編集部が算出した、最新の四半期決算を反映した「清原式【2026年8月最新版】ネットキャッシュ比率1以上」を満たす195銘柄を一挙に公開する。さらに清原氏がPBRではなくネットキャッシュ比率に注目する意味や、「割安小型成長株」が爆発的破壊力を秘めている理由についても明らかにする。
清原氏は過去のインタビューで割安小型株投資について「再現性はあります」と明言している。小型株であれば、外国人投資家や機関投資家の動向にも左右されにくい。投資初心者もぜひチェックしてほしい。







