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単純なスクリーニングではわなにはまりやすい割安株投資だが、資産900億円を築いた「伝説のサラリーマン投資家」が実践してきた、爆発的な破壊力を秘める「割安小型成長株投資の極意」とは?特集『日経平均6万円突破か減速か 攻めと守りの投資術』の#3では、過去大きな反響を呼んだ「清原達郎式のスクリーニング術」の「2026年3月最新版」をお届けする。アクティビストも目を付ける、最新決算を反映した清原式投資への入り口となる194銘柄も一挙公開する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
荒れ相場でも負けない
割安小型成長株を発掘しよう
投資本として異例のベストセラーとなった『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社)に続き、『マンガ 清原達郎 わが投資術 1 市場は誰に微笑むか』が話題となっている清原達郎氏。
簡単に清原氏の経歴を紹介すると、野村證券などを経て、1998年にタワー投資顧問で基幹ファンドの運用を開始。25年間で93倍という驚異的なパフォーマンスをたたき出し、高額納税者公示制度の廃止前最後の高額納税者名簿(長者番付)で全国トップに名を連ねた「伝説のサラリーマン投資家」である。
引退した現在も個人投資家やビジネスマンから注目度が高い清原氏だが、その原動力となり、運用の中心に据えてきたのが割安小型株への投資だ。「小型株の多くは基本割安に放置されていて、その中で成長株を見つけて投資できれば、爆発的な破壊力になる」(清原氏)からである。
そこで今回は最新決算を踏まえた「【2026年3月最新版】清原達郎式『割安小型成長株投資』の候補銘柄」を紹介する。
清原氏の割安小型株投資とはどんな手法なのか。
そのベースとなるのが、清原氏が独自の観点から定義した「ネットキャッシュ比率」を使用したスクリーニングである。清原氏が株価の割安度を判断する指標の中で、PER(株価収益率)に加えて重視している指標がネットキャッシュ比率なのだ。
ネットキャッシュとは、企業が保有する現金や預金、有価証券から有利子負債を引いた金額のことである。清原氏は独自の観点から、ネットキャッシュとネットキャッシュ比率を以下のように定義している。
◆ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%-負債
◆ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ÷時価総額=(流動資産+投資有価証券×70%-負債)÷時価総額
ネットキャッシュ比率が1とは、「会社がただで買えるほど割安」ということ。お金を借りて時価でその会社の株を全部買うと、借りたお金は会社にある現金や換金可能な流動資産を売って返済できるからだ。
投資有価証券を70%で評価しているのは税金などを考慮しているためだ。清原氏がファンドを運用していた時は、「このスクリーニングを数カ月に1回やって割安銘柄の候補を探していた」という。
だが、残念ながら個人投資家の場合、清原式ネットキャッシュ比率を算出するのは難しい。
そこで次ページではダイヤモンド編集部が算出した、最新の四半期決算を反映した「清原式【2026年3月最新版】ネットキャッシュ比率1以上」を満たす中小型194銘柄を一挙に公開する。さらに清原氏がPBR(株価純資産倍率)ではなくネットキャッシュ比率に注目する意味や、「割安小型成長株」が爆発的破壊力を秘めている理由についても明らかにする。
3月16日にダイヤモンド・オンラインで公開して大きな反響を呼んだ本特集#2『資産900億円超の投資家・清原達郎氏ロングインタビュー、日本株は「高齢者が今持つ理由はない」が「中長期ではネガティブではない」とみる理由とは?小型割安株投資やナンピン買いの極意も解説!』では、清原氏は中小型株にはアクティビストが目を付けそうなネットキャッシュが豊富な企業が多く、MBO(経営陣による買収)になる可能性もあるとも指摘している。
日本株市場は中東情勢の不透明感や原油高の影響で荒れ模様が続いているだけに、相対的に下値が堅い割安株を組み入れる意義は大きい。
ランキングの銘柄は推奨銘柄でないことには注意してほしいが、小型株であれば、外国人投資家や機関投資家の動向にも左右されにくい。一度銘柄を購入したら頻繁に売買する必要もないので、新NISA(少額投資非課税制度)で投資を始めた初心者もぜひチェックしてほしい。







