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通信販売大手のジャパネットホールディングスは9月2日、小型家電メーカーのツインバードに対する買収提案を取り下げた。ジャパネットは買収で家電の製造から販売まで手がける製販垂直統合モデルの実現を目指していたが、同社が「同意なき買収」はしないと宣言していたこともあり、あっけない幕切れとなった。ただ、同社が撤退の際に公表した見解には、上場オーナー企業にとって“火種”ともなりかねない指摘が盛り込まれていた。特集『オーナー企業「上場1885社」全序列【2026年版】』の#1で、その内容を解説する。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
ツインバードの反対表明で
ジャパネットは提案取り下げ
通信販売大手ジャパネットホールディングスは9月2日、小型家電メーカーのツインバードに提案していた株式公開買い付け(TOB)を取り下げると発表した。
ジャパネットは6月、1株800円でTOBを実施し、完全子会社化を目指すと表明。ただし、ツインバードの賛同を得た場合のみ実施するとし、同社が反対表明をするか、10月30日までに意見表明をしなかった場合は、TOBの提案を取り下げると公表していた。
相手の同意がなければTOBを実施しないと、提案時からあらかじめ公表するケースは珍しい。それに加え、ジャパネットは高田家、ツインバードは野水家が株主および取締役として大きな影響力を持つ典型的なオーナー企業同士ということもあり、ツインバードと野水家がどう判断するのか、M&Aに関わる金融や市場関係者の耳目を集めていた。
結末は冒頭の通り、8月31日にツインバードが反対を表明したことで、ジャパネットは当初から表明していたように提案取り下げを決定。ツインバードは反対理由として、ジャパネットの提案は既存事業にディスシナジーが生じ得ることなどを挙げた。非公式な交渉も含めた約半年間の買収交渉は、波乱なくあっけない幕切れとなった。
ただし、ジャパネットはTOBの提案取り下げの際に見解を公表。それを読み解くと、今後、ツインバード経営陣、とりわけ野水家に大きなプレッシャーがかかる内容が盛り込まれていた。次ページで、ジャパネットの公表した見解の内容を詳報する。
さらに、日本のオーナー企業に対して数々の厳しい指摘をしてきた“急先鋒”、香港拠点のオアシス・マネジメントのセス・フィッシャー最高投資責任者が語ったオーナー企業に対する発言も併せて紹介する。







