オーナー企業「上場1885社」全序列【2026年版】#3Photo by Yoshihisa Wada

アクティビスト(物言う株主)として知られ、これまで多くの日本のオーナー企業に投資してきた香港の投資ファンド、オアシス・マネジメント。セス・フィッシャー最高投資責任者は、オーナー企業に対してガバナンス上の問題を厳しく追及してきた急先鋒だ。特集『オーナー企業「上場1885社」全序列【2026年版】』の#3では、同氏に日本のオーナー企業が抱える課題やガバナンス向上策、さらに投資先の一社で、オーナー企業であるクスリのアオキホールディングスの問題点について、話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)

物言う株主のオアシス
オーナー企業への評価は?

 オアシス・マネジメントは現在でも、求人や人材紹介サービス業のエン、調剤薬局大手のアインホールディングス、ドラッグストアのクスリのアオキホールディングス(HD)、小林製薬など、上場オーナー企業の大株主として目を光らせている。

 その中で、クスリのアオキHDは、2023年8月開催から25年8月開催の定時株主総会において、3年連続で株主提案を行い、さらに青木宏憲社長らに対して訴訟を提起するなど、オアシスが現在進行形でガバナンス改善を要求している投資先だ。

 一般的にオーナー企業には、ガバナンス不全や独裁、それによるオーナー家の暴走といった事態を引き起こすネガティブな面がある一方で、オーナー家の強力なリーダーシップが発揮され、強い経営の推進力をもたらすというポジティブな面もあると指摘されてきた。では、オーナー企業に対して厳しい指摘を続けるオアシスは、そんな両面を持つ企業をどのように評価しているのか。

 そこで、セス・フィッシャー最高投資責任者に、日本の上場オーナー企業に投資する際の視点や問題意識、投資しているオーナー企業の課題などについて語ってもらった。また約4年にわたって対立を続ける、クスリのアオキHDについても詳しく話を聞いた。インタビューの中でクスリのアオキHDの主張は「ジョークだ!」と話す場面もあった。

――日本の上場企業は約半数がオーナー企業です。オアシスはオーナー企業に対して、ガバナンス上の問題を厳しく指摘することが多いように見受けられます。オーナー企業に対して、どのような評価をしていますか。

 日本には長期的な視点に立って事業を築き上げてきた素晴らしいオーナー企業がたくさん存在しています。実際に私たちはそうした企業には注目し、投資を行いたいと考えています。ただし、オーナー企業に対しては対話などを通して、確認しなければならない点があります。