ただしこれは、機長だけの数字ではないことに着目したい。入社間もない副操縦士も含まれるため、職位によって実際の収入は大きく異なる。今回の取材と公開資料を基に筆者が独自に試算したところ、副操縦士で1500万円以上、機長で2700万~3500万円程度という水準が想定される。

 また、乗務時間、機種、国内線・国際線、各種手当などによっても実際の収入は変わる。そして、ANAとJALで機長と副操縦士の人員バランスが全く同じというわけでもない。よって、平均はあくまで目安であり、各々のパイロットの年間給与は異なることを記しておきたい。

 機長と副操縦士は何が違うのかも、解説しておこう。機長は運航に関する最終的な責任と判断権限を持つ。悪天候や機材トラブルが発生した場合、運航を継続するのか、引き返すのか、別の空港へ向かうのかを最終的に判断するのが機長だ。副操縦士は機長を補佐し、操縦、航法、計器や外部監視、管制との無線交信などを分担する。

 国内線・短距離国際線では機長1人、副操縦士1人の計2人体制。長距離国際線では計3人、超長距離国際線では計4人(3人以上の場合、機長は2人以上アサイン)が基本だ。交代で休憩を取りながら運航する。

年収6300万円でも転職しないの!?JAL・ANA機長が「海外オファーを断った」納得の理由Photo:PIXTA

パイロットになる4つの道とは
航空大と私大で学費はどれくらい違う?

 パイロットを目指す場合、主なルートは(1)航空会社の自社養成、(2)国の機関である航空大学校、(3)私立大学の養成課程、(4)海外などで自費訓練を受ける方法がある。