自動車 “最強産業”の死闘#42Photo by Koyo Yamamoto

日産自動車は9月中旬までに、2027年度のグローバル生産を310万台規模で計画していると取引先サプライヤーに通知した。計画が実現すれば、25年度比で1割程度の増産となる。日産は、経営再建計画を26年度で終了し、27年度は「攻め」に転じる構えだ。攻めのフェーズでは、どのような生産・販売計画を描いているのか。長期連載『自動車 “最強産業”の死闘』の本稿では、日本、米国、中国など主要国における日産の27年度の生産計画を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

日産がサプライヤーに27年度の「生産目安」を通知
再建フェーズから、攻めに転じる27年度に描く戦略とは?

 日産自動車は9月中旬までに、2027年度のグローバル生産を、310万台規模で計画していると取引先サプライヤーに通知した。

 この生産計画は、能力調査と呼ばれ、翌年度の「生産目安」や「生産上限」を意味し、いわゆる生産内示とは異なる。各サプライヤーは、日産の能力調査などを基に、翌年度の生産準備を進める。

 日産はグローバルで、25年度に290万台を生産し、26年度は280万台を計画する。仮に27年度の能力調査で示した計画が達成されれば、過去2年度と比較して、1割程度の増産となる。

 ただし、能力調査で示す計画台数は、年度が始まるまでに随時修正される。過去には、1割超下振れすることもあった。

 日産が25年度からスタートした経営再建計画「Re:Nissan」は26年度で終了する。同計画の一環だった生産能力削減や人員削減などのリストラ策が完了し、27年度からは「攻め」に転じる構えだ。

 では、攻めのフェーズでは、どの国で生産を伸ばすのか。25年度の生産実績と比較すると20%程度生産を減少させる国がある一方、20%超の生産増加を目指す国がある。

 日産は、26年4月に発表した長期ビジョンで、日本、米国、中国を重要市場と位置付けた。これらの国ではどのような生産・販売の計画をもくろんでいるのか。次ページで、日産の生産戦略を明らかにする。