住宅ローンと同じ「強制力」はほかにもある

 この強制的な積み立て機能を使って蓄財できている人として思い浮かぶのが、大企業の従業員持株会です。

 たとえば20代で会社に入り、毎月5万円を20年間積み立てたとします。それだけで本人が出したお金は1200万円です。持株会の場合、会社によっては本人の拠出額に奨励金を上乗せしてくれますし、その会社の株価が長期間で大きく上昇していれば、配当も加わります。

 結果として1200万円の拠出が数千万円の金融資産になっているケースも十分に考えられます。

 さらに30年、40年と続けた人であれば、その金額はもっと大きくなります。実際、従業員持ち株会で数千万円、1億円と言う方は数多くいらっしゃいます。

 ここでも大事なのは、その人が株式投資の天才だったわけではないということです。毎月給料から一定額が引かれ、自社株を買う。それを会社にいる間ずっと続けただけです。

 住宅ローンと似ています。自分の意思で毎月「今月も5万円投資しよう」と決断したのではなく、半ば強制的に積み立てる仕組みが先にあった。気が付いたら、それが大きな資産になっていたわけです。