その元凶は、家計の至るところに潜んでいる、分割払いの山です。

 住宅ローン(月11万円・ボーナス併用)に加え、長男の教育ローン(月3万円)。さらに自家用車は月々定額だから楽だと契約したカーリース(月3万5000円)、家族3人分のスマホ端末の分割代金(月1万2000円)、日用品や家電のリボ・分割払い……。

 手元に現金がないからクレジットカード払いで家計を回す。その結果、いくつものローンや分割払い、サブスクを利用し、それらが固定費化してしまい、家計を圧迫する。それが一番の原因のようです。

 しかも、共働きで忙しいという理由で、外食、デパ地下総菜を頻繁に利用し、次男の昼食も毎日「買い」に頼り、現金を渡していました。日々の変動費も、野放し状態だったのです。

 この状態でもう1つ教育ローンを組めば、「毎月の返済」という固定費がさらに増えます。

 長男の例からいうと、少なくとも3万円ほどの返済にはなるのではないでしょうか。金利が上がっているので、それ以上になる可能性もあります。

 それが今の家計に上乗せされるとすると、赤字はゆうに10万円を超え、挽回していくのはかなり難しい状況に追い込まれるでしょう。

 老後資金はどうする予定か聞いてみると、「退職金がある」「60歳を過ぎても働ける」と言いますが、夫は40代半ばで転職したため、見込める退職金は800万円前後。そして妻の会社には退職金制度がありません。

 再雇用で働くにしても、雇用形態によっては収入が下がる可能性があります。現状では、その可能性は高いと言わざるを得ません。

 ですから、今のようにお金を回しながら生活するのは難しくなるでしょうし、補填をするにも今の貯蓄130万円と退職金800万円ほどでは、何年も持たない可能性があります。

教育費を優先した家計の末路
子のための借金が老後を壊す

 今の暮らし方は、まさに老後破綻に向けて突き進んでいるようなものなのです。

 このような状況で「教育費は親の責任」などとは言っていられません。大学に行かせてあげたいのなら、親が全額負担をする以外にも選択肢があります。奨学金の活用、次男のアルバイトなどで一部負担してもらったり、長男から協力を得たりするなど、様々な策を検討すべきなのです。

 それと同時に、家計の正常化にも取り組む必要があります。