初代エルグランドの大ヒット
日産が初代エルグランドを投入したのは1997年5月である。これが売れに売れた。翌98年の国内販売は5万5775台。99年にも5万1521台を売っている。いわゆる新車効果だけでは説明できないパワーがあった。日産はこの大きな高級ミニバンを、2年続けて5万台以上も売ったのだ。
日産の初代エルグランド(プレスリリースより引用)
その頃アルファードというクルマはまだこの世に存在しなかった。記憶力の良い読者なら覚えておられよう。初代エルグランドは、当初「キャラバン エルグランド」あるいは「ホーミー エルグランド」と名乗っていた。キャラバン一族を名乗ってはいたが、姿形は大違い。従来は運転席の下にあったエンジンを前に出し、さらに前輪も前へ押し出した。
乗用ワゴンのキャラバンコーチと比べると、その違いがハッキリ分かる。キャラバンコーチに設定された標準ボディのGTリミテッドは全長4525mm、ホイールベース2375mm。これに対して初代エルグランドで人気のあったハイウェイスターは全長4755mm、ホイールベース2900mmである。車体が23cm長くなったのに対し、ホイールベースは実に52.5cmも広がっている。大勢が乗れて、たくさんの荷物も積める。そこまでは従来のワンボックスでもできた。日産が狙ったのは、高級セダンから乗り換えても満足できる乗り心地と、後ろにお客を乗せても“格好がつく”室内である。
エンジンは3.3リッターのV6ガソリンと3.2リッターのディーゼルターボを用意した。ちなみに今回の新型エルグランドが積むエンジンは、わずか1.5リッター。29年の間に、エンジンに任せる仕事は大きく変わった。これについては後ほど。







