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スタートアップは、テーマがハズレであれば、どんなに優秀なチームでも結果は出ない。WHATがいまひとつのものも多いが、小澤氏は特にHOWに注目する。
例えば、100万人の会員が集まるサイトを作ろうとした場合、どうやったら100万人もの会員を集めることができるのかが問題なのだが、その方法論は生煮えのままだったりする。
このようなHOWの部分で、ビジネスの成否が決まると小澤氏は力説する。
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――前回の原稿で、小澤氏は起業家にビジネス案を投げるメンターであると紹介したが、小澤氏自身は、事業案はどうやって思いついているのか?
四六時中、ウンウンうなっているわけじゃなく、集中的に考えると何か出てくる。
一つには、今日は考えるぞと1時間集中して、世の中に足りないものは? とか、いままでのインプットから案を出す。
それから、アイデアを出す会を開いたりした。「電話帳ナイト」といって、数人集まって、電話帳をパラパラめくりながら「ストップ」と言って、たまたま開いているページに載っていた事業を材料に、「自分だったらどうするか」とひたすら考えた。
インターネットやモバイルなど社会インフラが変わっているんだから、いまやっている事業が正解ばかりなわけはない。これは趣味かもしれないが、こうしたアイデアを考え出すのは、パズルみたいでめちゃめちゃ面白い。