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インキュベーションの虚と実

事業のHOWが鍵、そのパズルを考え抜く
小澤隆生・YJキャピタルCOOインタビュー

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第35回】 2013年9月17日
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 スタートアップは、テーマがハズレであれば、どんなに優秀なチームでも結果は出ない。WHATがいまひとつのものも多いが、小澤氏は特にHOWに注目する。

 例えば、100万人の会員が集まるサイトを作ろうとした場合、どうやったら100万人もの会員を集めることができるのかが問題なのだが、その方法論は生煮えのままだったりする。

 このようなHOWの部分で、ビジネスの成否が決まると小澤氏は力説する。

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面白いものをみつけるため
パズルを集中的に考える

おざわ・たかお
ヤフー執行役員ショッピングカンパニー長、CFO室長。YJキャピタル取締役COO。nanapi取締役。スターフェスティバル取締役。CivicForce理 事。JustGiving理事。1972年2月生まれ。99年ビズシーク創業。01年にビズシークを楽天に売却し、03年楽天しオークション担当役員に就 任。05年楽天イーグルス立ち上げ担当として楽天野球団取締役事業本部長に就任。06年楽天グループを退社し、小澤総合研究所を設立。スタートアップベン チャーへの投資やコンサルティングを行う。11年、クロコスを設立し取締役就任。12年、クロコスをヤフーに売却し、ヤフーグループの一員に。YJキャピ タル設立に伴い、取締役COOに就任。 Photo by K.S.

――前回の原稿で、小澤氏は起業家にビジネス案を投げるメンターであると紹介したが、小澤氏自身は、事業案はどうやって思いついているのか?

 四六時中、ウンウンうなっているわけじゃなく、集中的に考えると何か出てくる。

 一つには、今日は考えるぞと1時間集中して、世の中に足りないものは? とか、いままでのインプットから案を出す。

 それから、アイデアを出す会を開いたりした。「電話帳ナイト」といって、数人集まって、電話帳をパラパラめくりながら「ストップ」と言って、たまたま開いているページに載っていた事業を材料に、「自分だったらどうするか」とひたすら考えた。

 インターネットやモバイルなど社会インフラが変わっているんだから、いまやっている事業が正解ばかりなわけはない。これは趣味かもしれないが、こうしたアイデアを考え出すのは、パズルみたいでめちゃめちゃ面白い。

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本荘修二

新事業を中心に、日米の大企業・ベンチャー・投資家等のアドバイザーを務める。多摩大学(MBA)客員教授。Net Service Ventures、500 Startups、Founder Institute、始動Next Innovator、福岡県他の起業家メンター。BCG東京、米CSC、CSK/セガ・グループ大川会長付、投資育成会社General Atlantic日本代表などを経て、現在に至る。「エコシステム・マーケティング」など著書多数。訳書に『ザッポス伝説』(ダイヤモンド社))、連載に「インキュベーションの虚と実」「垣根を超える力」などがある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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