『ザ・ゴール』の著者も絶賛
世界的経営のバイブル

 TOC(制約条件の理論)の創始者で世界的ベストセラー『ザ・ゴール――企業の究極の目的とは何か』(本連載第3回参照)の著者として知られるエリヤフ・ゴールドラット博士は、「私には3人のヒーローがいる。ひとりはニュートン、もうひとりはガンジー、そして大野耐一だ」と述べています。しかしながら、多くの人びとが「ジャスト・イン・タイム」や「かんばん」といった表面だけにしか目を向けないことが大野氏への過小評価につながっている。彼が成し遂げたもっとも大きな偉業は「全体最適という考え方」であり、その考え方が世界の工場を変えたのだ、と指摘しています。だとすれば、『トヨタ生産方式』は世界的経営のバイブルになったといっても過言ではないでしょう。

 今年9月、本書の第111刷が発行されました。かつて大野氏の薫陶を受けた張富士夫・トヨタ自動車副会長(現在は名誉会長)は、本書の帯に以下の一文を寄せました。「大野氏は『トヨタ生産方式への批判に対し弁明・釈明は一切しない。歴史が立証する』と本文前書きで述べた。その証である40万部発行の誉れを故人に伝えたい。」


◇今回の書籍 35/100冊目
『トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして』

刊行から35年たった今でも多くの人に読まれ続ける生産管理の古典的名著。今ではすっかり有名になった「かんばん方式」「ジャスト・イン・タイム」などのトヨタ生産方式の原点が詰まった一冊です。

大野耐一 著

定価(税込)1,470円

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