最近になってますます経済成長が著しいのが、今回取り上げるインドネシアです。BRICsに次ぐ成長国の1つとして注目されています。約2億4000万人という世界第4位の人口を誇り、しかも人口構造がきれいなピラミッド型。資源国でもあり、まだまだ成長の余地があります。

 そんななか、インドネシアへの進出を検討しようという企業もますます増えてきました。それに従い、私の元にもかつてより現地でのビジネス経験のある人材、現地に精通している日本人はいないか?という問い合わせが入るようになっています。

 そこで今回は、3人のインドネシアでビジネスを行っている方々にインタビュー。お話からわかった、インドネシアの現状と実際に現地で働くときに感じるギャップなどをご紹介しましょう。

2013年は最低賃金が約40%アップ!?
急成長するインドネシアの成長と課題

 国民の平均年齢はなんと28歳(日本は44歳)というインドネシア。高齢化の進む日本とは真逆の魅力的なポテンシャルを持つ国です。

「中間所得層もここ10年間で12倍にも増えており、今後も増加して行くでしょう。車・バイク・家電等の売れ行きは相変わらず好調ですが、普及率から見ればまだまだ市場の余地は大きいので、これからも内需の拡大が見込めます」

 こう語るのは、インドネシアで人材紹介事業等を展開するアイコニック・インドネシア代表取締役である中里健さんです。その一方、インフラ面、法整備、教育等では解決するべき課題も多くあると中里さんは指摘します。

「ジャカルタの渋滞は有名ですが、LCGC(ローコストグリーンカー)の販売が開始された事もあり、更なる深刻化が問題視されています。インターネット等の通信環境も、ビジネスをする側にとってまだまだ十分ではありません。

 また石油や天然ガスといった豊富な資源を持っていながら、国内でそれらを精製する設備や技術がまだまだ足りておらず、国内需要が増え続けるガソリン等を結局は国外からの輸入に頼っている現状もあります」