目標はBOP層向け教育ビジネスが
儲かることを証明すること

 そしてドネリーさんとその精鋭部隊は、3つの明確な目標を掲げる。

ドネリー まず私たちは、何よりもBOP層向け教育ビジネスが儲かることを証明することを目指しています。私たちは、投資先の企業から、7年から10年かけてIRR(内部利益率)25%の投資収益の獲得を目標としています。これは、従来の投資回収とほぼ同じ水準となります。

BOP市場のベンチャー企業への投資となれば、それなりのリスクを覚悟しなくてはならない。したがって、投資収益よりも、投資先による社会や環境への貢献を重んじCSR(企業の社会的責任)として、インパクト・インベストメントに取り組む企業もある。しかし、ピアソンはあくまでも投資収益の回収にこだわる。

ドネリー ピアソンにとって、この取り組みはあくまでも戦略的な取り組みなのです。CSR活動ではお金に対する説明責任が失われがちですが、私たちはCSR活動にはない厳密さを持って取り組み、投資収益を獲得しに行きます。投資収益を獲得するということは、すなわち、BOP市場で成功するビジネスモデルを見つけるということなのです。

独自の評価手法を開発し、調査し
BOP市場進出の秘訣を探る

ドネリー それと同時にBOP市場に進出する際の成功モデルを開発するため、投資先を通じてBOP市場について徹底的に学びます。

 これまで大企業は、BOP市場で自らビジネスを立ち上げようとして、挫折することが多かった。BOP層の収入が不安定なことや、現地の人材の教育レベルが低く販売員育成などのコストがかかること、インフラが未整備で土着性が強い地域をまたいで事業を拡大するコストがかかることなど、BOP市場にいまに残る社会問題の壁にぶち当たるためだ。