7:「変化」を受け入れる

 順調に努力を続けていた人が挫折してしまう大きな原因として「周囲の変化」があります。一定の環境のなかで保ちつづけてきた自分のモチベーションが、外的な変化によって揺るがされてしまうのです。

 たとえば「仕事が急に忙しくなった」「子どもができて時間が取れなくなった」「隣の家がリフォームをはじめて騒音がうるさい」「いつも集中できていた店がなくなった」など。私の見ている学生では「自分が受験する年から急に科目の配点が変わった」という変化が起こったこともあります。

 そんなとき、当然モチベーションはがた落ちになりますが、そこで踏ん張れるか踏ん張れないかが、努力を続けられる人とそうでない人とを分けることになります。

 努力をしているとつねに逃げたい気持ちがあるので、何らかの変化があるとすぐ、「だったらしょうがない」とばかりにやめてしまおうという心理が働きます。

 しかし覚えておいてほしいのは、こうした変化は「だれにでも必ず起こる」ということです。一定期間努力を続けていて、まわりの変化が何もないということはあり得ません

 努力が続く人はこうした変化に遭っても、プランを立て直すなり、対応する時間をつくるなり、軌道修正して進んでいきます。それは面倒なことではあるのですが、それも努力のうち。自分でコントロールできないことに悩んだり、こだわったりしていてもそれこそ「しょうがない」。

 一方で、あなたは「自分に変えられること」は自由に変えられます。自分のコントロール外のことにいちいちいらいらする必要はありません。自分の意志ひとつで自由にできることはいくらでもあるのです。

(※この原稿は書籍『努力が勝手に続いてしまう。』から一部を抜粋・修正して掲載しています)