高額商品でも面白いように売れる仕組みがある!
石原 それと表題の『400円のマグカップで4000万円のモノを売る方法』というタイトル。これもまた読みたくなりますね。なぜ400円で4000万円が売れるんですか?
高井 この4000万円というのは、実は住宅なんです。住宅は高額商品ですからスグに売れるというものではありませんよね。住宅展示場に行こうと思っても、後で営業の人から電話がかかってくることを思うと足が遠のいてしまう。そんな敷居の高い住宅商品であっても、それがスルスルスルっと販売できてしまう手法があります。
石原 そんな手法があるんですか?
高井 400円のマグカップをおとり商品として、まずは顧客と関係を構築し、次は家具…と次第に関係性を深めていき、最後は本命である4000万円の住宅を売るわけです。
通常、大手の住宅メーカーは、小学校に上がる前の子どものいる家庭をターゲットにしているんですが、このマグカップをおとりに家を買ってもらう会社は、新婚カップル。部屋を借りるのがもったいないから家を買う…という流れで住宅を販売するいわゆる「新婚新築」を狙っています。大手住宅メーカーと競わないところで確実に家を売っていく…こういう販売手法もひとつの実例としてストーリーに織り込みました。
ちなみに、この住宅を売る仕組みを作り、実際に家を売っていたのは私なんです(笑)。
石原 実際に住宅が売れた仕組みなんですね。
高井 はい、それで自分の会社の年商が3年で0から70億円になりましたので(笑)
石原 この手法のポイントは、400円のマグカップからお客さんと関係性をつくっていくことですよね。最近は集客していきなり高い商品を売ろうとして失敗している会社も多いと思います。昔はそういう売り方も普通に行われていたのですが、今の時代には通用しないですね。
高井 SNSの時代になればなるほど、人との関係性で物を買ってくれるのだと思います。
石原 「人との関係性」ってひとつのキーワードになりますね。この人が勧めてくれたから買う、といったような。
そして、今、高井さんから「SNS」という言葉が出てきてビックリしました(笑)。というのも高井さんはリアルの商売にものすごく長けていて、彼女と向き合ったら、こちら側は何でも買ってしまうような感じの人ですからね。
高井 そうですか(笑)。私、凄腕営業マンのイメージなんでしょうか?…(笑)
次回続く