「後伸び」する子はどう育つのか?

  発売わずか5ヵ月で16万部を突破し、韓国語・中国語・台湾語・タイ語など各国語への翻訳が進む異例のベストセラーとなっている『一流の育て方』

 子育てのみならず、ビジネスやあらゆる分野のリーダーシップを伸ばすビジネス書としても高い評価を受けるなか、その内容に基づき、各界のリーダーと「リーダーシップの育て方」を論じる対談編をお送りしている。

 今回は、2016年3月まで世界最大級のグローバル企業ゼネラル・エレクトリックの法人金融部門の日本法人で、2016年4月より三井住友ファイナンス&リースのグループ会社となった日本GE合同会社代表職務執行者社長兼CEOの安渕聖司氏にお時間を取っていただくことができた。

 これまで巨大多国籍企業のリーダーとして、さまざまな資質を持つ人材を育てただけでなく、その能力をフルに発揮できる環境を提供もされてきた安渕氏。その人材育成法を伺うと、それは驚くくらい子育て法にも応用でき、『一流の育て方』の中で紹介するさまざまな「親に最も感謝している教育方法」アンケートと共通するものであった。

 本対談での重要ポイントは多岐に渡るが、心を鬼にして一番大切な教訓を書けば、以下の言葉に要約されよう。


親が1から100までお膳立てしても、リーダーには絶対育ちません。ですから私が父親として気を付けていたのは、“小さいときから一人前として扱うこと”でした。『何がしたいの?』といちいち聞き、自分で決めさせるんです」

「リーダーシップは育てられますが、教育では育ちません。大切なのはリーダーシップを発揮できる環境、機会を提供し、本人の思いが目覚めるサポートをすることなんです」

「我々が会社で人材育成するときに気をつけていることがあります。人の能力は全員一緒ではないわけですから、個々の能力に応じて少しずつストレッチしていけるというのが、皆が元気に働いてもらうポイントの一つなんです」


 優れたグローバル・リーダーを排出することで知られるGEグループで長らく活躍してこられた安渕氏は、いったい何を大切にして人材を育て、また子どもを育ててこられたのだろうか。

 それでは、インタビュー内容の詳細をご覧いただきたい。