
高橋洋一
第4回
2011年度予算案が決まり、政府もマスコミも増税やむなしとのムードが醸成されつつある。果たしてそうか。国債の発行額自体が水増しされているうえ、名目成長率の高い国が財政再建に成功しているという事実が見落とされている。

第3回
菅首相が法人税5%の引き下げを決断した。その一方で、個人所得税の増税も行う。そこには成長を目指すのか、所得再配分の強化を目指すのか、目的すらみえない。深刻なのは、民主党にしかっりした税理論が欠けていることにある。

第2回
量的緩和懐疑論は、ゼロ金利のもとでは国債購入は効果がないと主張する。しかし、その議論はシニョレッジを見落としており、購入資産が何であれ、シニョレッジの発生によって、量的緩和の効果はあがるのである。

第1回
事務方時代から量的緩和の効果はないと言い続けてきた白川方明日銀総裁が、ようやく量的緩和政策に踏み切った。量的緩和がどのようにして物価を押し上げ、実物経済を温めるのか、その経路を明らかにしよう。
