村上卓郎

1965年生まれ。大学在学中に中国へ留学。会社勤務にて貿易業務と海外駐在を経験。現在は独立して貿易仲介業を営む。初めて書いた『認命(レンミン)――さだめ』が第3回城山三郎経済小説大賞で最終候補に残り、選考委員から絶賛される。
第30回
旧友
村上卓郎
年末差し迫った「クラブかおり」。来客を知らせる鐘の音が響き、一人の長身男性が入ってきた。「ここは日本人向けクラブ。白人お断り」と咎める隆嗣にその男は近づいてきた――。
旧友
第29回
漂泊
村上卓郎
天安門事件以降、姿を消した立芳を探すため、隆嗣は再び上海へ渡った。しかし、大学でも故郷の杭州でも何も情報は得られなかった。諦め切れない隆嗣は、岩本のもとを訪れ頭を下げた――。
漂泊
第28回
駆け引き
村上卓郎
学生の隆嗣に通訳をお願いした岩本だったが、内心では「今までの交渉が御破算になるのでは」とびくびくしていた。「結果は明日出ますよ」という隆嗣の目はどこか別のところに向いていた――。
駆け引き
第27回
救世主
村上卓郎
中国国営企業との交渉に難航していた岩村栄三は、気分転換のため散歩に出たところ、若い警官に問い詰められた。中国語もわからず、なす術もない岩本に、一人の青年が声をかけてきた――。
救世主
第26回
躊躇い
村上卓郎
幸一は、慶子の父に挨拶することになった。慶子の父、川崎洋介は川崎産業の創業社長。洋介に値踏みされる幸一だったが、ある一言で洋介を怒らせてしまった――。
躊躇い
第25回
助走
村上卓郎
徐州市にある休眠工場の視察に同行した幸一は、今回の視察が三栄木材とはまったく関係がないことを知らされる。なぜ自分を誘ったのか、隆嗣に問いただすと、思わぬ答えが返ってきた――。
助走
第24回
過去
村上卓郎
民主化運動時代の旧友、李傑は、共産党委員会の常務委員になっていた。立芳が消えた1989年6月について問い詰める隆嗣。李傑は「君は、何も知らないのか?」と当時の様子を話し出した――。
過去
第23回
邂逅
村上卓郎
南京林業大学の高英麗教授に誘われて参加した木材フォーラムで、隆嗣は留学時代の旧友、李傑と再会した。隆嗣と李傑の再会を知らされた「クラブかおり」のママ迎春は動揺を隠せなかった――。
邂逅
第22回
別離
村上卓郎
日本の大学で4年次に復学して就職活動をする隆嗣のために、ジェイスンたちが送別会を開いてくれた。翌日、空港まで見送りに来た立芳は、隆嗣との別れを前に、流れる涙をそのままに手を振り続けた――。
別離
第21回
暗転
村上卓郎
値上げまでの猶予期間を半年は欲しい三栄木材だったが、清義は4ヶ月分までと譲らない。隆嗣は突然、昔話を始めた。苦労話に花が咲く二人だが、「アレクセーエフ」の名前を聞いて清義は半年の延長に同意した――。
暗転
第20回
談判
村上卓郎
ロシアの輸出関税引き上げを受け、大連瑞豊木業有限公司は三栄木材に対して突如1割以上の値上を要求してきた。なんとか値上げを押さえたい岩本社長だったが、成す術はなかった。そのとき、隆嗣はある点を指摘した――。
談判
第19回
中秋の月
村上卓郎
中秋節を前に、レストランでは「月餅」をサービスで配っていた。「一人じゃ食べきれないわ。あなたも手伝って」慶子は幸一を自分の家へ誘った。慶子の独白が胸に刺さった幸一は、日本から逃げ出した理由を告白した――。
中秋の月
第18回
饒舌
村上卓郎
幸一と慶子は電話とメールで連絡を取り合うようになり、幸一は中国ビジネスのよき相談相手になっていた。大連視察のお礼として幸一を食事に誘った慶子は「私なんかどうでもいいの」と投げやりな声を上げた――。
饒舌
第17回
熱情
村上卓郎
民主化運動学生グループの集会に参加するようになった隆嗣は、各大学のリーダーたちとも知り合うようになる。民主化についての議論が白熱する中、「日本人である君の意見を聞きたい」と、隆嗣は突然の指名を受けた――。
熱情
第16回
施し
村上卓郎
隆嗣の経営する「クラブかおり」に案内される幸一と慶子。店に向かう途中、仕事にあぶれた10代半ばの姉弟から「帰るお金もない」と声をかけられる。100元札を2枚を渡した幸一に、隆嗣は厳しい一言を浴びせた――。
施し
第15回
暗黙
村上卓郎
隆嗣が岩本会長に接する態度は、岩本社長に対するものとは明らかに違うものだった。岩本会長もまた隆嗣に対して、幸一には見せない親しさを示した。そんな二人の関係を幸一は不思議な目で見ていた――。
暗黙
第14回
微熱
村上卓郎
丸太工場で出会った女性、川崎慶子から、幸一と岩本会長はお詫びのしるしに夕食に誘われる。「川崎装飾貿易有限公司総経理」の名刺を差し出した慶子は、大手ディベロッパー川崎産業の社長令嬢だった――。
微熱
第13回
機縁
村上卓郎
三栄木材の岩本会長が大連にやってきた。出張目的は、知り合いの業者のために、桐のサプライヤーを見つけるというもの。幸一とともに会長自らが検品作業をしていると、日本人女性が怒鳴り込んできた――。
機縁
第12回
最憶是杭州
村上卓郎
隆嗣と立芳、すでに二人は結ばれていた。留学生仲間の応援と協力の下、互いの心を育み、そしてある決心をした。それは、立芳の里帰りに隆嗣が同行するというものだった――。
最憶是杭州
第11回
不夜城
村上卓郎
隆嗣の経営するナイトクラブ「かおり」で、幸一はクラブのママ、迎春を紹介される。岩本社長にすすめられ仕方なくカラオケのマイクを握った幸一に対して、隆嗣は異様な視線を向けていた――。
不夜城
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