
並木裕太
さえない表情でたるんだお腹をさすっていた老若男女が、数ヵ月後、別人のように引き締まった肉体を手に入れる――。CMのインパクトも手伝って、「ライザップ」の名は瞬く間に世間に知れ渡りました。いまではボディメイクにとどまらず、ゴルフや英語、料理など、同社が提供するサービスは拡充の一途をたどっています。そればかりか、今年4月にはJリーグ・湘南ベルマーレの経営権を取得することも発表されました。

広告代理店から受注を受ける映像制作プロダクションから始まった株式会社ティー・ワイ・オー(TYO)は、“下請け”として「広告代理店の担当者」を顧客とする形から、「企業の広告担当者」を顧客とする直接取引へ、さらに投資事業で「企業の経営陣」をビジネスの相手にずらしていき、新たな収益源を獲得していった。そして次なる新規事業として“人材ビジネス”を見据えている。

第6回
「顧客ずらし戦略」とは、スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえること。昨シーズンのナ・リーグ覇者となったロサンゼルス・ドジャースも、巧みな「顧客ずらし」を実行している球団だと言える。

第5回
「顧客ずらし戦略」とは、スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえること。日本初のタクシー配車アプリを開発したことで知られるタクシー会社「日本交通」のケースで考えてみよう。

第4回
「顧客ずらし戦略」とは、スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえること。ここ数年で業績を劇的に向上させたプロ野球の横浜DeNAベイスターズも、その黒字化プロセスにおいて、何らかの「顧客ずらし」があったと考えられる。

第3回
「顧客ずらし戦略」とは、スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえること。株式会社ミクシィが2013年10月に発表し、大ヒットを博したスマホアプリ『モンスターストライク』にも、巧みな顧客ずらし戦略があった。

第2回
スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえる──。こうした「顧客ずらし戦略」を、エンターテイメント業界の雄、エイベックス・グループも行っている。音楽そのものを売り物にするのではなく、同社が有するアセットを活用して、人々の生活により密着した事業を展開できないかという視点である。

第1回
成長著しい伸び盛りの業界ではなく、放っておいたらシュリンクしつつある産業では、どうすれば新たな顧客を獲得できるかは最大の経営テーマとなる。気鋭のコンサルティングファーム・フィールドマネージメントを率いる並木裕太氏が、「顧客ずらし戦略」という独自の考えから、頭打ちの市場とは別の市場で新しい顧客をつかまえ、会社の成長を実現する方法を掘り下げる。

第10回
コンサルタントは問題解決能力を生かしてリアルな経営の世界でどんどん活躍してほしい
東京最大手のタクシー会社である日本交通株式会社の代表取締役社長・川鍋一朗氏は創業家に生まれ、マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントとしての経験を積んだ後に家業を継いだ。老舗企業の3代目が語るコンサルティングと実業経営の相関性、そしてコンサルを志す若者へのメッセージとは。

第9回
改革の立案だけでなく実践と効果にコミットしフィーも成果に連動させたコンサルが理想だ
時に数十億円ものフィーを要するコンサルティング・ファームとのプロジェクト。コストに見合った成果を得るためには、企業側はどんな点に注意しなければならないのか。ソニー時代から、コンサルとの数々のプロジェクトを経験してきた村野一氏に、発注者として心得るべきポイントを聞いた。

第8回
経営してみて痛感する、ブレない「心」と静かな支えとなるグレイヘア・コンサルタントの価値
昨年、株式会社ミクシィの代表取締役社長に就任し、「事業再生フェーズは完了した」として今年6月に退任した朝倉祐介氏(現顧問)。わずか1年間でミクシィを大胆に改革した過程で、コンサルタントとしての経験はどう活かされたのか。そして今、コンサルティング業界に対して思うこととは――。

第7回
事業会社に挑戦したいコンサル出身者は経済合理性を捨ててパッションで動こう
平均勤続年数は約3年とも言われるように、コンサルティング業界は人の出入りが激しいことで知られる。コンサル出身者は人材としてどう評価され、採用する側はどんな活躍を期待しているのだろうか。中途採用を積極的に実施するなかで、コンサルタント出身者の採用・活用にも一日の長があるヤフー株式会社の川邊健太郎取締役副社長に聞いた。

第6回
通信事業者の真の強みを再確認できて新サービスにつながったコンサルとの議論
事業環境が時代とともに激変する業種ほど、コンサルティングの需要も高い。元NTTドコモ副社長の辻村清行氏は、急拡大する市場の中でビジネスを展開するうえでコンサルの力が不可欠だったという。ドコモの成長の陰でコンサルが果たした役割とは――。

第5回
コンサルを重用する欧米企業において日本支社は戦略の実行段階で葛藤する
グローバル・ファームの利用価値を日本市場で引き出すにはどうすればいいのか。外資系企業の日本法人トップという立場で苦心しながら学んだ「コンサルの正しい活用法」を、アボット ジャパンの池田勲夫前会長兼社長(今年3月末に退任)に聞いた。

第4回
経営者の想いを汲み取る感受性があるか?それが、コンサルタントを雇う判断基準になる
リクルートで長く人事部門に携わり、関連会社では経営者としても活躍してきた、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の現チェアマン、村井満さん。企業とはまた違った新たな舞台でチャレンジを続ける村井氏にコンサルティングの賢い活用術を聞いた。

第3回
普段から外部の知恵を活用する風土が日本の企業にはますます必要になる
ソニーの元副社長・吉岡浩氏は、キャリアの中で様々なプロジェクトをコンサルティング・ファームに依頼してきたトップユーザーの一人。コンサルを最大限活用するにはどんな点に注意すべきなのか。企業が知っておくべき「コンサル活用のコツ」を聞いた。

第2回
コンサルタントが売っているのは改革者への“エネルギー”だ
世界第3位のコンサルティング・ファーム、ベイン・アンド・カンパニーが志向する新たなコンサルティングに隠されたヒントや、コンサルタントたちが果たすべき役割について、同社日本法人の会長兼パートナーである火浦俊彦さんに聞いた。

第1回
クライアントに正しい問題のありかを伝えるそれが、コンサルの一番の勝負どころだ
連載第1回は、日本のコンサルティング界における草分け的存在で、ドリームインキュベータ会長の堀紘一氏へのインタビューをお届けします。
