千本木啓文
東芝のLNG事業、中国企業への売却に立ちはだかる米国の「壁」
東芝は米国テキサス州の液化天然ガス(LNG)プロジェクト「フリーポート」について、中国の民間ガス大手ENNグループに売却することで合意した。2013年に結んだ契約価格と現在のLNG取引相場の差額を補填する「一時金」をENNに支払い、フリーポートを手掛ける米国子会社の株式を譲渡する。

銀行出身の新CEOの下で再建を目指す東芝が、幹部自身が「地味」と認める新中期経営計画を発表した。構造改革が踏み込み不足の上、成長分野に位置付けたIoTなどでも出遅れ感が否めず、収益力アップはおぼつかない。

IoTで先行していた米GEを抜き去り、世界最大級の産業用プラットフォームを構築した独シーメンス――。電機業界の新秩序に迫った『週刊ダイヤモンド』2018年11月10日号「変われぬ東芝 変わる日立」のスピンオフとして、シーメンス日本法人の藤田研一社長に成功の理由を聞いたインタビュー拡大版をお届けする。
