株主優待のある株を買いさえすれば、もちろん優待は得られるが、でもただそれだけじゃ、ツマラナイ。ちょっとしたコツを押さえるだけで、誰でもオトクに株主優待をゲットできるワザを伝授しよう。
株主優待株の値動きの特徴を上手く利用して
株主優待品とともに株価の値上がり益も取る!
株主優待株には決まった値動きの特徴がある。最終売買日に向かって株価が上昇していき、最終売買日を過ぎる(権利落ちする)と一気に値が下がるのだ。その傾向は人気銘柄ほど顕著。自分が欲しい株主優待銘柄はどうなのか知りたければ、過去2、3年分のチャートをチェックしてみよう。
そして、株価の値動きに一定の周期を見つけることができればしめたもの。正攻法としては、権利落ち前や権利落ちしてすぐに買うのではなく、最終売買日の2~3カ月程度前から検討し始めて1カ月前までに買うのがベストだ。
次に紹介するのは裏ワザ。それは、2単元買うというやり方だ。1単元は優待取り用、そしてもう1単元で値上がり益を狙うのだ。初めは安いところで2単元を同時に買い、値上がりしたら1単元だけ売り利益を得る。もう1単元は持ちっぱなしで株主優待を取ろう。
株主優待銘柄は最小単元で買うのが効率がいい!
投資予算内でより多く株主優待を獲得する
株主優待株の投資で覚えて起きたいのが、株主優待のオトク度は、株数に比例しないということ。「1株以上:食事券500円分、5株以上:同1000円分」といった企業が多く、1株保有と2株保有の株主がもらえる優待は同等になる。しかも5株保有しても、株主優待内容は5倍にならないことが多くこれも非効率。これが、配当と株主優待の大きな違いなのだ。
まずは、これに関しての正攻法から。同一銘柄を複数単元買うのは効率が悪いのは前述のとおり。株主優待銘柄にかけられる予算の範囲内で、複数の異なる株主優待銘柄に少しずつ投資しよう。権利確定の時期をずらすのもいい。そして、裏ワザは、家族の人数分で同じ株を小分けで購入するというやり方。同じ株主優待を、出来るだけ多く欲しいなら、家族名義で複数の株主を立て、最小単元ずつ株を買うのだ。そうすると配当と同様に保有株数に応じて株主優待ももらえることになる。なお、同じ人が証券会社を分けて買ってもダメなので念のため。
株主優待廃止を発表する会社にはある傾向が!
株主優待廃止のガッカリは極力回避せよ
株主優待廃止には、子会社化による上場廃止などやむを得ないケースもあるが、事前に察知できる兆候もいくつかある。その傾向を紹介しよう。
まず、最も注意すべきは自社業務と無関係な金券・サービスのケース。図書カードや商品カタログなど業務と関係ない物をくれる会社は、株主優待がそのままコスト負担になるので、業績悪化時などにカットされやすい。
また、意外なところでは、東証一部などへの昇格銘柄。東証一部などへの市場昇格のため優待で株主数を稼ごうとする企業は、昇格と同時に廃止しがちで、「東証一部に昇格したから株主優待内容もアップ」などと甘い期待を寄せていると痛い目に遭うことも…(もちろん廃止しない銘柄もあるが)。このほか、原則優待をもらえない外国人株主が廃止を迫るケースも見られる。
こうしたケースに注意しつつ、効率的な株主優待ゲットを狙いたいものだ。
ザイ編集部が選んだ7~12月に
権利確定の株主優待株225に注目!
さて、現在発売中のダイヤモンド・ザイ8月号では、今回の検証に使った7~12月に権利確定の株主優待株ベスト225を大公開中だ。各銘柄には、最低購入金額、「配当+優待」利回りに加え、優待内容の写真や株保有者しかわからない秘密のコメントなどが満載。まだまだ、不安定な相場が続きそうな2013年の後半は「株主優待株」で負けない投資を実践しよう!
次のページ>> 優待を廃止しそうな銘柄を避ける方法
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