経営×統計学

ビジネスの現場で実践 統計学で差をつける!(2)

【損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント】
災害リスクを定量化
予想損害額を算出

 保険と統計学は、切っても切れない関係だ。過去の事故や死亡率のデータを基にした保険料の算定は、統計学そのものである。

 その中でも近年、注目されているのが、自然災害などのリスクへの対応だ。

 損保ジャパン日本興亜リスクマネジメントでは、地震、台風、風水害などのリスクを定量化し、それに基づくコンサルティングや保険商品の開発を行う。地震災害を例に、その手法を簡単に説明しよう。

 過去の地震の発生データを分析し、まずどこでどの程度の規模の地震がどの程度の頻度で発生するか、次に発生した地震がどう伝わるか、そして伝わった震動がどのような被害を与えるか、それぞれ統計的にモデル化する(図3‐5参照)。

 想定される結果には不確実性、つまりばらつきがある。同じ規模の地震でも、損害は想定より巨額になるかもしれないし、少なくて済むかもしれない。その不確実性までが、数値化される。「10%の確率でX億円超となる損害をもたらす地震が、Y年以内に発生する確率はZ%」といった具合だ。

 リスクが定量的に示されることで、クライアントとなる企業は、対策にどの程度の投資を行うか、保険に入るか否かといった意思決定が行いやすくなる。

 同様のサービスは他の保険会社でもあるが、モデルを自社で研究開発しているところは少ない。企業の関心も非常に高いという。

(記事転載元:『週刊ダイヤモンド』2015年1月31日号特集「自由自在!統計学」P54~56/編集スタッフ:河野拓郎、小島健志、竹田孝洋、前田 剛、田原 寛(本誌嘱託記者))

「経営×統計学」



週刊ダイヤモンド編集部


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