◇走ることをライフスタイルに組み込もう

 走ることには、脳にとっても体にとってもよいことが数多くある。それでもなかなか始めづらいという人には、ウォーキングからスタートすることをお薦めする。

 ウォーキングは足首や膝への負担が少ないため、運動に慣れていない人でも始めやすいのがメリットだ。ただし運動量も少ないため、もっと効果を得たいと思ったら、ウォーキングに慣れてから徐々にジョギング(1kmの距離を5分以上かけて走る)に移行しよう。ランニング(1kmの距離を5分以内で走る)までいくと、体への負荷が高くなるため、慣れていないと長続きしない可能性がある。自分のペースで上手にジョギングを続けることで、「走ること」をうまく自分のライフスタイルに取り入れ、より健やかな脳と体を手に入れてもらいたい。

一読のすすめ

 図解やイラストが効果的に用いられていることもあり、まさに走ることの入門書という一冊である。これから運動を始めたいという人にはもちろん、走ることを習慣にしている人にも、ぜひ一読をお薦めしたい。本書を読めば、走ることがどれほど意義深いことなのかを実感できるようになるはずだ。

評点(5点満点) 

著者情報

重森 健太(しげもり・けんた)

 関西福祉科学大学教授、博士(リハビリテーション科学)。1977年生まれ。理学療法士。聖隷クリストファー大学大学院博士課程修了。ヒトの運動機能を多方面から分析する研究、および脳科学の視点から認知症者の評価及びアプローチに関する研究に取り組む。聖隷クリストファー大学助教などを経て、2011年4月から現職。2014年関西福祉大学学長補佐、2015年同大学地域連携センター長を兼任。また、日本早期認知症学会代議員、NPO法人ハタラク支援協会理事長、NPO法人播磨認知症サポート顧問、重森脳トレーニング研究所所長などの役職でも活動している。主な活動として、エクササイズを用いた脳トレーニングの啓発活動や認知症の介護家族を対象とした「つどい場」、脳トレーニングアプリケーションソフトウェアの開発、社会復帰のためのハタラク支援活動などを展開している。前頭葉、海馬、頭頂葉に特化したエクササイズが人気。

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