ここであらためてファックスや電話での発注の問題点を整理してみましょう。

1.発注作業や伝票処理に手間がかかる
 複数の仕入先に対して、1枚1枚発注書を作成してファックスを流したり、電話をかけるのはかなりの手間がかかります。また、取引先は肉屋、魚屋、八百屋、酒屋など多岐に亘っており、かつ納品書は日々たまっていくため、その計算・入力作業にも膨大な時間がかかります。

2.ミスが起こりやすい
 ファックス操作を誤ってA社に送るつもりの発注書をB社に送ってしまう「送信ミス」や、先方のファックスが受信中のための「送信未達」、印字文字が不鮮明になることによる「記載・伝達ミス」など、そもそもファックスには数多くの問題があります。それ以外にも、商品名や数量を間違えて注文したり(1個のつもりが1ケース発注してしまうなどの間違いは「飲食店あるある」ですね)、電話での言った言わない、仕入先から届いた伝票の内容を帳簿やパソコンに入力する際の「入力ミス」などが発生します。
 私も飲食店経営者時代、従業員の発注ミスでカツオが一本まるごと届いて、「これ、どうするんだ!?」と途方に暮れた経験があります。

3.伝票紛失
 処理しなければならない伝票の枚数があまりにも多くなるため、ちゃんと管理しているつもりでも、入力作業の際に確認をしてみたら数枚足りない……なんてことも日常茶飯事です。納品書の紛失が原因で買掛金額と仕入先からの請求金額が一致しないと、その突合作業に余計な時間と手間がかかります。

4.正確な日々原価の把握が困難
 納品書に金額が記載されていなかったり、伝票処理を行なう時間的な余裕がなかったりすると、日々原価の正確な把握ができません。結果として、仕入に問題があったとしても対応が後手にまわってしまったり、「どんぶり経営」から脱却できず、お店の改善が進んでいきません。

 ファックスや電話での発注を行なっている飲食店は、程度の差こそあれ、こうした課題を常に抱えているのではないでしょうか。

 そして、これらの課題を解決し、仕入にかかわるオペレーションを劇的に改善してくれるのが「受発注システム」なのです。