元総理大臣:田中角栄
「陰」の時期の真相

 一方で、マイナスの部分はどうしても衰運期に出てきています。
 金権問題で田中内閣が総辞職せざるをえなくなったのは1974年(56歳)、【陰2年】のとき、ロッキード事件が表面化したのは1976年(58歳)、【陰4年】のときでした。

 【陰4年】といえば、【バイオリズム】で考えると、いいことも悪いことも、すべてが明るみになってしまう傾向が強い年です。悪いことをすれば、その報いがやってくる「報」の時期ですから。

 こうしたスキャンダルや事件の発覚など、マイナス要素が出てきてしまうのは、「上りつめた後は下り坂」という世の鉄則からすれば、簡単に予想される展開です。

 しかし、それが「陰の時期」に出てしまうというのは、なにか天の法則が作用しているとしか思えないところがあります。

 のぼり調子だからこそ気をつける。天狗にならずに謙虚になる。そして、のぼりつめる前に、一呼吸おいて過去を振り返る。トップに立つ人は、そんな気持ちを忘れないでいただきたいですね。
 
 いかがでしたでしょうか?
 元総理大臣、田中角栄の歩みも、【バイオリズム】に沿って見てみると、面白い事実が浮かび上がってきます。

 私のクライアントでも、天狗になって失敗した人は、数多く見てきました。
 上り詰めるのは大変でも、墜落は一瞬です。
 そうならないためにも、ぜひ、あなたには、本書を活用して「いつも謙虚な気持ちを持った、愛にあふれる、成功者」になってほしいと、心より、願っております。

中野 博(Hiroshi Nakano)
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント。早稲田大学商学部卒業。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6か国20都市以上にあり、塾生は700名超。