積立投信で投信でよく聞く、「ドルコスト平均法」という考え方はご存じだろうか。これは、まとまった金額を一度に投資するのではなく、少しの金額を毎月、積み立てる感覚で投資信託に投資していく投資手法のことを指す。

ドルコスト平均法の効果とは?

 まとまった金額を一度に投資し、長期保有する以上に、買付けは一定金額だが、時価が下がった時も口数を多く買うことができる。また購入単価を平準化できるので、高値づかみのリスクを回避できる。ドルコスト平均法により、さらに「損益分岐点」の引き下げの効果が得られる。

 例えば、実在する日経平均225投資信託を、2000年1月31日~2017年3月31日まで、毎月末に1万円ずつ積立投資していた場合、同時期の時価の平均は8408円だったが、損益分岐点は6178円だった。つまり、損益分岐点の方が時価の平均よりも低い分だけ、利益を得るチャンス(売却のタイミング)が広がったといえる。ちなみに投資総額は207万円、得た口数は335万719口なので、10月13日の時価1万4525円を基に、解約した時に得ることができる金額を計算すると486万6919円になる。

 この投資手法を公的制度として具現化したのがiDecoとつみたてNISAである。

iDeCoとつみたてNISAを利用する

 iDeCoとは個人型確定拠出年金で毎月一定額を自分で選んだ運用商品で積み立てていく。積み立てる金額がそのまま所得控除になり利益も非課税だが、60歳になるまで続けなくてはならない。毎月の積立額の下限は5000円だが、上限は職業などにより異なる。

 一方、つみたてNISAは2037年まで利用でき、最長20年間、利益には非課税で投資できる。投資額は所得控除の対象にはならないが、中止や引出などは、いつでも可能だ。毎月の積立額の上限は3万3000円だが、下限は金融機関によって異なる。

 老後資金を準備する場合、こうした非課税の 制度の利用も検討しておきたい。

 若年層の老後資金準備には時間がある分、インフレによる目減りの懸念があるが、その時間を味方につけることで、投資に付きものの価格の変動の幅を抑えることができ、また、積立投資で損益分岐点を下げることもできる。